MARIKA

-Blue rose and Eternal vow-

 

  Act. Ⅱ アーロンパーク 7

 

 

 

 

ザザーン

 

ルフィ達を乗せた船は、今まで以上のスピードで航行していた

それもその筈である

頭にコブを作ったあの牛が、ボロボロ涙を流しながら船を引っ張っているからである

 

ザザーンと、余りの速さに船が宙に浮かんでは水面にバシャンと落ちていく

その度に、船が大きく揺れ波飛沫を上げた

 

「行け―――――! アーロンパークへ!!」

 

そんな荒々しい航行をルフィは楽しそうに、船の先端に出ると笑いながら叫んでいた

ヨサクなどは、怖いと思いつつも半分楽しみつつあった

 

バシャーン

 

また船が宙に浮いたかと思うと、大きく飛沫を上げながら海面に打ちつけられる

 

「きゃああああ!」

 

その度に、船が大きく揺れレウリアは必死にマストにしがみ付いていた

とてもじゃないがルフィやヨサクの様には楽しめない

はっきり言って、このまま転覆するんじゃないかと思うぐらいだ

 

「ちょっと、ルフィ! いくら何でも危なすぎるわよ!!!」

 

一応、叫んでみるが先端で大笑いしながら楽しんでいるルフィにはまったく聴こえていない

 

「リアさん、大丈夫ですか?」

 

ふと、サンジがレウリアを守る様にそっと手を伸ばしてくるが――――

 

「全然、大丈夫じゃないわ!!」

 

それに構っている余裕は今のレウリアにはなかった

また、バシャーンと飛沫を上げて船が宙に浮かぶ

その度に、レウリアはマストに必死にしがみついていた

 

「わはははははははは!!!」

 

ルフィが楽しそうに笑う

その後ろで、ヨサクも怖がりつつも楽しんでいた

 

はっきり言って、あの2人の感覚には付いていけそうになかった

 

サンジは余裕の笑みだし、前の2人は半分遊んでいるし…

自分だけ怖がっているのが少々癪だが、こればかりはどうしようもない

 

ふと、何とか顔を上げると、前の方に島が見えてきた

方向から考えても、あれがコノミ諸島に間違いない

 

「ねぇ!」

 

バシャーン

 

また、船が飛沫をあげて海上の上を飛びはねる

 

「ちょっと! あれ!!」

 

目の前に薄っすら見える島を指さす

だが、前の2人は聞いちゃいない

 

「リアさん! あれですか!?」

 

サンジが叫ぶ様に、聞いてきた

 

レウリアは、マストにしがみつきながらこくこくと頷く

 

「コノミ諸島よ!」

 

もう、目的地は目の前に迫っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      ◆      ◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チチチチチ…と、耳障りな鳥の鳴き声が辺りに響いている

アーロンは、ずるずると部下に引きずられる様に引っ張られていた

だが、その表情は怒気を放ち、手を離すと今すぐにでも飛び出して行きそうなほどだった

 

「……………っ」

 

今思い出しても、腸が煮えくり返りそうだった

あの時、自分に向けて飛んできた爆弾とも呼べない小さな火種

 

普段のアーロンならばあんな遅れは取らない

この頑丈な歯で砲弾すら食いちぎるのに

 

なのに、あんな弱そうで ちっぽけなしかも人間に許すとは…

 

あんな…あんな男に……っ!

 

そう思った瞬間、アーロンは叫んでいた

 

「離せ! 離さんかァ!!」

 

叫ぶな否や、自分を引きずっていた部下を殴り飛ばす

部下が「うわぁ!」と声を上げて、アーロンから引きはがされた

 

「まだか!? まだ、あの長っ鼻は捕まらねェのかァ!!!?」

 

ギリッと握った拳がわなわなと震える

それを見た、部下達は恐怖で身体を震わせた

 

アーロンは、自分のエラの付いた手を見て、怒りで声を震わせた

 

「たかが…たかが人間の分際で……っ! 我が種族に刃向うとは……っ!!」

 

怒りが収まらない

あの長っ鼻をとっつ構えるまで、頭の血が沸騰しそうな位熱くなっていた

が…アーロンは、ぐっと歯を食いしばると不意に踵を返した

 

「戻るぞ! アーロンパークへ」

 

そう言って、すたすたと歩きはじめる

 

そうだ、自分達は至高の種族なのだ

人間なんぞに腹を立ててやる義理は無い

 

待っていれば、部下が必ずあの長っ鼻を連れて来るだろう

そうだ、アーロンパークで自分はゆっくりと待っていればいいのだ

 

そう言い聞かせると、アーロンはそのまま自らの根城へ向かったのだった

 

 

 

 

 

 

一方―――――

 

ウソップは、必死に逃げていた

その後ろから、魚人が3人追い掛けてきている

 

逃げ足には自信があった

これで、生きてきたようなものだ

 

だが、今度ばかりはそうもいかないかもしれないと思った

それもその筈、魚人達は人間の何十倍もの腕力や体力を持っている

このまま、巻けなければウソップは捕まりあのアーロンの前に引きずり出されて…待つのは死だ

捕まる訳にはいかなかった

しかし……

 

「くっそ……! 逃げ切れねェのか!!?」

 

ギリッと奥歯を噛み締めると、ウソップは森の中の草むらに飛び込んだ

 

逃げ切れないならば…

 

突然、姿を消したウソップを魚人達が辺りをきょろきょろ見渡す

 

「どこだ!?」

 

辺りを見ても誰も姿も、動く気配もない

その時だった

 

「ウソップ様は、まだ死ぬには惜しい人材だと思う人――――!」

 

突然、どこからともなく森の中にウソップの声が響き渡った

 

そう、逃げ切れないのなら……

 

瞬間、「はーい」と手を上げた人影がザッと草むらから出てくる

だが、影はそれだけじゃなかった

 

「はーい」と、今度は声の違う影が別の場所から出てきた

すると、また「はーい」と、別の声の影が出てくる

 

一瞬、何が起きているのかとぽかんと魚人達は目を瞬かせたが

直ぐにその口元ににやりと笑みを浮かべて

 

「バカめ! 何を考えている」

 

そう言うなり、そろり…そろり…と、その影に近づいた

 

「あー君たちもそう思うかー! おれもだー!」

 

長っ鼻をした影が手を上げてそう言っている

瞬間、魚人達は一斉にその影に飛び掛かった

 

捕まえた

 

誰もがそう思った

しかし―――――……

 

にやりと、ウソップの口元に笑みが浮かぶ

 

「何!?」

 

その影は、ゴーグルを付けた木の幹だったのだ

 

逃げ切れないならば――――道は一つ!

 

 

 

 

 

 

 

「必殺!! “卵星”っ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

瞬間、3人の魚人めがけて生卵が放たれたのだ

不意を突かれた魚人達は、それをもろに顔面に受けてしまった

 

「うっ!!」

 

ぺキャッ!!と、卵が割れる

瞬間、ぷ~んと嫌な匂いが鼻を刺激した

 

「くっ!! くせェ!! 卵だっ!! 腐ってやがる!!」

 

そう、卵星とはただの生卵ではなく腐った生卵だったのだ

あれを食らっては、流石の魚人も動きを止めざるをえなかった

 

その一瞬の間に、ウソップはゴーグルを回収すると、一目散にその場から逃げたのだった

 

「にゃはははははは! 魚人なんて大した事ねェじゃねェか! どいつも、ウソップ船長を取り逃がしたって事だ!!」

 

ウソップは、勝ち誇った様にそう笑い声をあげると草むらをどんどん先へと進んでいった

このまま逃げ切れる

そう思った

 

しかし――――……

 

突然、足元がなくなり ウソップは慌てて逃げる足を止めた

カラカラカラ…と小石が下に落ちていく

 

慌てて足元をみると、目の前は切り立った崖になっていたのだ

ごくりと息を飲み、そろっと下を見る

 

目の前は海

下は崖

 

「やべェ…、いつの間にか海岸にでちまった…」

 

このまま逃げ切れると思ったのに、まさかに崖に阻まれ前に進めなくなってしまったのだ

はっとして振り返ると、後ろの方から例の魚人3人が向かって来ている

 

前は崖 後ろは魚人

 

逃げ場がない

 

一瞬、崖から降りられないかと下を見るが、どうにもこうにも降りれそうにない

そうこうしている内に、魚人達が迫って来ていた

 

 

絶体絶命、万事休す

 

 

「こっちで声がしたぞ!」

 

魚人達の声が近づいてくる

 

どうする!?

どうする、キャプテン・ウソップ!!

 

かくなるうえは……!!

 

 

 

 

 

 

ザザザ……!

 

魚人達は切り立った崖まで到達して辺りを見渡した

確かに声がしたと思ったのに、あの人間の姿はどこにもない

ここだと、逃げ場など無い筈なのに

 

「いねェな、勘違いか?」

 

きょろきょろと見渡すが、やはり影も形もない

 

「逃げ足だけはとことん早いやつだ」

 

「他を探そう!」

 

そう頷き合うと、魚人達は来た道を戻り始めた

それを聞いていたウソップは…と言うと……

 

なんと、ほっそい木の陰に身体を添わせて隠れていたのである

 

よかったぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~

 

涙を流して喜んだ矢先だった

ウソップの髪に止まっていた鳥が飛び立った瞬間――――

 

「あ」

 

かろうじて木に隠れていたウソップの身体がぐらりと前に倒れたかと思うと――――

 

 

「ああああああああ~~~~~~~~~!!!」

 

 

そのままその身体が、一直線に崖下へ落下したのだった

 

 

「のあああああああ~~~~~!!!」

 

ぐるぐるぐると回転しながら崖を落ちていくと、そのままどすんっ!と一番下の砂浜まで落ちて行った

砂の上に落ちた瞬間、もうもうと砂煙が立ち上がる

 

「っ…っテェ……」

 

下の砂がクッションの代わりになり、なんとか大けがは免れたようだ

打ち付けた頭や腰を押さえながら起き上がると――――

 

何故か、目の前の対岸にいる人が手を振っていた

 

「え?」

 

一瞬、何だ? と思うが、ウソップは元気よく起き上がると

 

「ご声援ありがとー!!! おれは、この通り、ぴんぴんして―――― ザパァアアアン!!!

 

ウソップが、声援を送られていると思い、元気に返していた時だった

突然、目の前の海からけたたましい波音と共に、魚人が現れたのだ

 

「―――――――っ!!!」

 

ぎょっとするのもつかの間

ギロリと、青いキスの魚人がウソップを見下ろしながら

 

「ちょっとぴんぴんし過ぎじゃねェのか?」

 

「そ、そうですね……っ」

 

もう、涙と震え以外何も出てこなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      ◆      ◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっせェ……」

 

ゾロは、あぐらをかいたままテラスの椅子にどかっと座っていた

 

床には、ゾロが暇つぶしに斬り捨てた魚人が死屍累々と倒れていた

もう、このアーロンパークで立っているのはゾロ一人だろう

 

ゾロは、暇そうに欠伸をしながら腕を頭にやった

 

「ったく、ルフィのやつ…後、5分で来ねェと退屈で死ぬぜ」

 

はっきり言って、無茶苦茶である

そして、その退屈しのぎに倒された魚人達はもっと哀れである

 

と、その時だった

目の前の対岸から3本の竿が伸びていた

そして、そこから

 

「お! おおー! こいつァ、すげェ! アーロン一味の大幹部、このタコのはっちゃんでも上がらねェとは、グレートスーパーな魚だぜ!」

 

そう言って、竿がぐいぐいと引っ張られている

 

「………?」

 

何だ、ありゃぁ……

 

だが、その声は尚も続いた

 

「これでも上がらねェとは、おめェの根性は東の海(イーストブルー)いち――――お? おおー? なんだ!?」

 

見ていると、何故か竿に引っ張られて何やら謎の身体が持ち上げられている

って…あれは、自分の身体じゃないのだろうか……????

 

「なんだ、おれさまだったのかァ……」

 

その事に、声の主も気付いたらしく――――が、時すでに遅し

ぱちんっという音共に釣り糸がはじけ飛んだ

瞬間、3本の竿が彼方へと飛んでいく

 

どしん……!!

 

という、大きな音が聴こえてきた

 

「………………」

 

なんだ、あのバカは……

 

ゾロは呆れつつも、まだ誰か残りがいたのかとその声の方に近づいた

 

「流石はおれさまの根性は東の海(イーストブルー)ピカイチ…って、なんか変か?」

 

と、自問自答している

ので、思わず

 

「変だな」

 

答えてしまった

ぎょっとしたのは、その声の主

タコの魚人だった

 

「ぬぁ!? だ、誰だ、てめェは!?」

 

と、言ってきたのに…

タコの魚人は、その6本の手で自分を指さし

 

「おれか? おれは、タコのはっちゃん。ハチって呼んでくれ!」

 

「………お前も、魚人なのか?」

 

「モチよ、モチ!! 艶めかしいタコの魚人よ!! おめェは、見たとこ人間か?」

 

「ま、まぁな…」

 

ゾロがそう答えると、ハチはその6本の腕をうねうねさせながら

 

「海兵かい? それとも、客人?」

 

「客?」

 

そう問われて、ちらりと後ろの死屍累々と横たわる魚人達をちら見する

 

「まァ…客だな」

 

招かざる客ともいう

 

「今、アーロンさん居ねェだろ?」

 

言われてみれば、アーロンは不在だった

だから、暇なのだが……

 

「あァ、居ねェ。どこ行った?」

 

するとハチは再び竿を構えて

 

「何でも、鼻の長げェ他人者が逃げ回ってるらしくてよ。一人はここに捕まえてあるって話だが。そいつを捕まえにココヤシ村へ行ったぜ!!」

 

鼻の長い他人者……?

 

それを聞いてぴんっとくるのは一人しかいなかった

 

ウソップか……

とりあえず、助けといてやるか……

 

ゾロは、そのままひょいっと壁を超えるとハチの横に降り立った

 

「その、ココヤシ村へはどう行けばいい?」

 

ゾロがそう尋ねた時だった

ハチは開いている3本の手である物を指さし

 

「乗んな」

 

その指さした先には、大きなタコ壺があった

 

「客だろ? 送ってくぜ、剣士さんよ」

 

「…………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   ****    ****

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こりゃぁ、何だァア!!!!?」

 

それを見た瞬間、辺り一帯にアーロンの声が響き渡った

怒りの矛先を何とかこらえてアーロンパークへ帰ってきて見たものは、辺り一帯に死屍累々と倒れている同胞たちの変わり果てた姿だったのだ

 

「一体…一体、何が起こったんだ!? 我が同胞達よ!!!!」

 

その時だった

アーロンが抱えていた仲間に一人が息も耐え耐えながら呟いた

 

「ロロノア・ゾロ…」と

 

それを聞いたアーロンの顔色が変わっていく

 

「ロロノア・ゾロだと!? “海賊狩り”か!! おれの首を取りに来たのか!?」

 

だが、その仲間は小さく首を横に振った

 

「違う……来たんじゃねェ……あいつが、ゾロだったんだ…」

 

「なに!?」

 

ざわりと、アーロンと一緒に帰って来た仲間たちがざわめいた

 

「捕まえた、あの腹巻の男が…ロロノア……」

 

その時だった

 

「チュッ。捕まえて来たぜ!! おれ達が殺すより、あんたが殺った方が気が晴れるだろ?…って、こりゃ何事だ!!?」

 

そこへ戻って来たのは、ウソップを捕まえたキスの魚人だった

瞬間、ギロリとアーロンがウソップを睨みつける

 

「遅かったな、チュウ」

 

チュウと呼ばれたキスの魚人は、どさっとウソップをアーロンの前に引きずり投げた

瞬間、アーロンがウソップをその足で蹴り飛ばした

 

「今更こんなカスを捕まえた所で、腹の足しにもならねェぜ!」

 

それを聞いた、ウソップは苦笑いを浮かべながら

 

「だ、だろォ!? じゃ…に…逃がしてくれよ!! あんなんお挨拶だろ。おれの村じゃ、ああやるんだぜ! 挨拶は!! あは、はは、はははははは………ドス!!!

 

「―――――っ」

 

瞬間、必死に笑うウソップの長っ鼻の真横にナイフが付きたてられた

今にも、ちょっとでも動かしたら鼻がそぎ落とされそうなそのナイフに、ウソップが顔を真っ青にさせる

 

「だが、お前はゾロの一味だよな?」

 

そう言って、突き立てたナイフをゆっくりとウソップの鼻の方へと動かす

顔面蒼白のウソップの背中に冷や汗が流れ落ちた

 

「まァ…名のある賞金稼ぎが狙ってくるのは当然だ…」

 

そう言いながら、徐々に鼻の方へとさらにずらしていく

 

「た、助けてくれよ! お、おれは…ゾロとは関係ねェ……んだよォ!!」

 

がたがたと身体を震わせながら、ウソップは必死に訴えた

すると、チュウが「チュッ」鳴きながら

 

「下手な嘘は止めときな。お前もアーロンさんの刃向ったんだ。どの道、助かる見込みはねェよ」

 

泣き落としは効かないと分かると、ウソップは逆に強気になり

 

「お、おうよ。そうよ! おれとゾロはマブよマブ!! つまり、おれに指一本触れてみろ! ゾロが黙っちゃいないってことだぜ!!」

 

その言葉を聞いた瞬間、アーロンはにやりと笑みを浮かべ

 

「ほォ……って、ことはてめェをや殺れば、ゾロは来るって事だな?」

 

そう言って、更にナイフを動かした

 

「あ、あ~~~それは違う~~~おれを殺るのはまずい。絶対、まずい~~~」

 

泣き落としも、脅迫も通じず、ウソップは今度こそ涙を流しながら訴えた

 

「おれを殺ったらゾロはこないよ~~むしろ、おれを生かしておかなきゃゾロは来ないよ~~~」

 

涙ながらに本気でそう訴えるウソップに、周りの魚人達が半ば呆れている時だった

 

「……しかし、どうやってゾロは…牢屋から逃げたんだ?」

 

その時だった、奥の部屋から切れた縄の切れ端を持ったエイの魚人が現れた

そう言いながら、その魚人は縄の切れ端をぱらりと床に落とした

 

「どういうことだ?」

 

「逃がした奴がいるって事さ」

 

「……………」

 

「……アーロンさん、こうは考えられねェか? あんたの首を取るために、ナミがゾロを侵入させた…と」

 

「……………」

 

すると、周りの魚人達も互いの顔を見合わせ

 

「そういや、最近のナミの態度はおかしいよな?」

 

「そういえば……」

 

「水に飛び込んだゾロを助けたし……」

 

「最初からゾロと組んでおれ達を……だましていた!?」

 

周りの魚人がざわめくなか、エイの魚人は静かに腕を組むと

 

「裏切りは、あの女の十八番だ」

 

その時だった

 

「いい加減にして!!」

 

甲高い声が辺り一帯に響き渡った

魚人達が一斉に、声のした方を見る

 

アーロンがゆらりと立ち上がる

 

「勝手な推測で話を進めないで!」

 

それを見た、ウソップは大きく目を見開いた

そこには、ナミが立っていたのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なかなか、夢主が余り出てきませんが…

後、少しだ!

 

ウソップの件が、片付いたらルフィ到着ですからね!

 

2014/03/24