MARIKA

-Blue rose and Eternal vow-

 

  Act. Ⅰ 海上レストラン 8

 

 

 

「な、何が起こったんだ……?」

 

ボロボロに両断された巨大ガレオン船

その瓦礫の切れ端に何とか辿り着いたクリーク海賊団の一味、が狼狽する様に困惑した顔で辺りを見渡した

 

一体、何が起きたのか…

最早、理解の範疇を越えていた

 

「船が真っ二つに割れてるぞ――――!!」

 

何処からか、仲間の叫び声が聴こえてくる

それすらも、信じられない言葉だった

 

あの、クリーク海賊団の誇る巨大ガレオン船が真っ二つに割れるなど、誰が想像できようか

 

その時だった

 

ガレオン船の先端にしがみ付いてた仲間の1人が、信じられない者を見るかのような目で叫んだ

 

「あ、あれを見ろ……っ」

 

「あ、あいつだ……っ!」

 

「ひいぃぃぃっ」

 

その指さす方向にいた、“それ”を見た瞬間

他の仲間達も、恐怖におののく様に震えあがった

 

 

そこにあったのは、“棺桶”

 

 

ゆらゆらと、先端にある蝋燭に灯る緑色の炎が怪しげに揺れている

そして、その“棺桶”の中に静かに佇む男が1人―――

 

羽飾りのついた大きなつばのある帽子

鷹を思わせる鋭い目と、整った口髭

そして、背中にある十字架を模した大きな黒い長刀

 

その男は、ただ何をする訳でもなく

その棺船の中央に悠然と足を組み 座っていた

 

「――――っ!!!」

 

クリーク海賊団の海賊達が、恐怖を見た様にその顔を蒼白に返る

 

「あ…あ……」

 

それは、あの恐怖の日を思い出させた

偉大なる航路グランドライン”に入って7日目に起きたあの夜の出来事を――――

 

 

 

 

 

 

 

首領ドン・クリーク!!あの男です!!!我々の艦隊を潰した男ですっ!!!!」

 

「ここまで追ってきやがったんだっ!!!おれ達を殺しにきやがったんだァ!!!」

 

一味の叫び声に、クリークが柵から身を乗り出した

 

「あの野郎……っ」

 

忌々しいあの日の出来事を引き起こしたその男をその眼光に捉えると、クリークはギリリっと奥歯を鳴らした

 

「ここまで追ってきたんだ……っ!!」

 

「お、おおおおれ達を殺しに……っ」

 

「も、もうおしめぇだぁぁぁぁぁ!!!!」

 

海賊達が、ガタガタと震えながら叫びまくった

逃げたいのに、逃げられない

頼りない足場で足掻くも、これ以上逃げる事も進む事も出来ない

 

二度と会いたくなかったのに、あの男はわざわざ自分達をここまで追ってきたのだ、“偉大なる航路グランドライン”から

 

その事実が、どうしようもなく彼らの恐怖心を煽った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

変わり果てたガレオン船の合間を悠然とその棺桶と呼ぶに相応しい小船は、ゆらゆらと進んでいた

 

それに気付いたゾロが、レウリアが止めるのも聞かずにふらりと行ってしまった

残されたルフィは、行ってしまったゾロと、その棺船を見比べ

 

「誰だあいつ。ゾロの知り合いか?」

 

ゾロの豹変ぶりに気付いたのか、ルフィが瞬きする事無くじっと棺船を見ながら呟いた

レウリアは、一度だけルフィに視線を送った後、もう一度棺船に乗る男――ミホークの方を見た

 

「あれがマリモさんの探し人。鷹の目のミホークよ」

 

その言葉を聞いた瞬間、一瞬ルフィの表情が変わった

すっと、その瞳が鋭いものに変わる

 

「鷹の目の…ミホーク」

 

鷹の目の男……ジュラキュール・ミホーク

世界最強と謳われる男—————……


本来ならば、“東の海こんなところ”に居る筈のない男だ

 

確かに、ゾロには“運が良ければ・・・・・・”とは言った

が、実際可能性としては5%にも満たないと思っていたし、限りなく0に近いだろうと思っていた

筈なのだが……その5%が現実に起こってしまったのだ

 

今、この目の前に その5%の可能性がいる

 

レウリアは、ごくりと息を飲んだ

 

その男は、ただの小さな棺船に座っているだけだというのに、とてつもない覇気を感じる

こうしているだけで、背筋が凍ってしまいそうだ

 

これが…王下七武海……

 

その時だった

パティとカルネの声が聴こえてきた

 

「あいつが…たった1人で“偉大なる航路グランドライン”を行くクリークの船、50隻を沈めた男なのか……!?」

 

「…じゃぁ…たった今、クリークの船を破壊したのも……っ!?」

 

ごくりと、コック達の間にも緊張が走った

 

「だが、見た所 普通の人間と変わらねぇぞ?……特別な武器を持ってる訳でもなさそうだ……」

 

コックの1人が、ミホークを凝視しながら呟いた

 

武器を持っていない?

何を言っているのだろうか、あのコックは

 

武器なら、あそこ・・・にあるじゃない……

 

鷹の目の男の武器と言えば、たった1つ

 

「武器なら、背中にしょってるじゃねぇか」

 

まるでレウリアの心の声を代弁するかのように、ゼフがぼやいた

 

そう―――彼の背中にある十字を模した黒く大きな長刀

世界最強の黒刀であり最上大業物12工の一振、その名も「夜」

 

ゼフの言葉に、カネルが驚愕の声を上げた

 

「そんな……まさかっ!……じゃぁ、あの剣一本で大帆船をブッた斬ったっていうんですか!!!?」

 

しかし、ゼフは さも当然の様に言った

 

「あいつは、大剣豪“鷹の目の男”だぞ?世界中の剣士の頂点に立つ男だ」

 

ごくりと、コック達が息を飲んだ

そして、棺船に悠然と座るミホークを見る

 

そこには、世界最強の男が静かに佇んでいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「畜生ォ!!!てめェ!!!何の恨みがあって、おれ達を狙うんだぁ!!!!」

 

業を煮やした様に、海賊の1人が叫んだ

それは、誰しもが思っている事だった

 

別段、ミホークに対し恨まれる事も、狙われるような事も何もしていない

なのに、あの男は自分達をわざわざ追って来たのだ

 

「………………」

 

海賊の言葉に、ミホークは何をするでもなく ただ静かに一言

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「ヒマつぶし」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なっ………」

 

淡々としたミホークの、つまらない理由に海賊達は言葉を失った

”ヒマつぶし”

たったそれだけの為に、自分達は襲われ、死ぬ思いをさせられたというのだ

 

「ふ………」

 

わなわなとどうしようもない怒りが頂点に達する

 

 

 

「フザけんなァ――――――っ!!!!」

 

 

 

海賊の1人がそう叫ぶのと、怒りのあまり銃を発砲するのは同時だった

 

ドドン!!と、銃口から発せられた鉛の弾がミホークに向かって飛び出す

が、ミホークは動揺するでもなく、ただ静かに そしてゆったりとした動作で背中の黒刀を抜いた

そして、スッと流れる様な動作で黒刀の先端を使って弾をそのままふわりと傾けた

すると、ミホークに向かっていた弾が、するりと弾道を変えて異なる方向へを飛んで行ったのだ

 

「なっなにぃぃ!!!?確かに狙ったのに……っ!は…ハズれた…っ!!!?」

 

一体何が起きたのか

海賊達にも、発砲した本人にも分からなかった

 

確かに狙った筈なのに

狙った弾はミホークにあたる所か、まったく明後日の方へと突然飛んでしまったのだ

それを見た瞬間、レウリアは息を飲んだ

外れた?
違う、あれは……っ

外した・・・んだよ」

 

その時だった、突然発砲した海賊の後ろからゾロの静かな声が響いた

ぎょっとする海賊を余所に、ゾロはじっとミホークを見た

 

「切っ先で、そっと弾道を変えたんだ」

 

そう

あれは、剣の切っ先で弾道を変えただけだ

言うだけなら簡単だが、実際にやるとなると相当の腕がいる

タイミングと力加減、位置、そして角度

全てが揃わなければ不可能に近い

 

恐らく、レウリアがやっても上手くいかないであろう

 

それぐらい 難しい事なのだ

 

それを簡単にやってのけたミホークの腕にゾッとする

だが、ゾロはレウリアとは正反対に、面白そうにその口元に笑みを浮かべると、海賊を押しのけ前に躍り出た

 

「お、おい! てめェは誰だ!!!」

 

海賊がそう叫ぶが、どうやらゾロには眼中にないらしい

 

その時、傍にいた海賊がゾロのある物に気付いて、驚愕の声を上げた

 

「か…刀が三本……!? おい、コイツもしかして………っ!!」

 

ごくりと息を飲み、海賊がゾロを見た

だが、やはりゾロはそちらには目もくれず、ミホークだけを見ていた

そして、口元に笑みを浮かべる

 

「そんなに柔らかい剣は見た事ねェ」

 

ゾロのその言葉に、初めてミホークが反応を示した

視線だけでゾロを見据えると、ただ静かに

 

「“柔”なき剣に強さなどない」

 

まるで、それだけが答えだという様に、ミホークは淡々と答えた

 

ゾロは、ゆっくりと辺りを見渡した

そこにあるのは、無残に割られたガレオン船の破片

 

「この船も、その剣で割ったのかい?」

 

「いかにも」

 

ミホークは、当然の様に淡々と一言だけでそう答えた

 

想像しただけで、ゾロの額から冷や汗が流れでた

だが、何故だが心の中は高揚感で満ちていた

 

剣士の性なのか

それとも、強き者と相対する為の胸の高鳴りなのか

刀に添えられた手に力が篭る

 

「成程……最強だ」

 

不思議と、口元に笑みが浮かぶ

 

「おれは、お前に出会う為に海へ出た」

 

そう言って、左腕に巻いていた黒手拭を外した

 

「………何を目指す」

 

ミホークの問いに、ゾロはにやりと笑うと、その黒手拭をぎゅっと頭に巻く

これは証だ

ゾロが、本気で戦う時のシンボルマークともいえる

 

答えは決まっている

それは―――

 

 

 

 

 

   「最強」

 

 

 

 

 

 

ゾロの真っ直ぐなまでのその答えに、ミホークが微かに笑みを浮かべた

 

「愚かな」

 

確かに、はたから見れば愚かな行動だ

しかし、ゾロにとっては愚かでもなんでもない

これは、通らなければならない道なのだ

 

ゾロは、剣の鯉口を軽く切ると、そのままスラッと腰にはいていた1本の刀を抜いた

 

「ヒマなんだろ? 勝負しようぜ」

 

それを見ていた海賊達が、ハッとした様に叫んだ

 

「こいつ……ゾロだ!! 三刀流の…ロロノア・ゾロだ!!!」

 

「な、なにぃ―――――っ!!!」

 

一気に、海賊達にどよめきが走る

 

が、クリークは面白そうに笑みを浮かべた

 

「ほぅ、海賊狩りか……」

 

“三刀流の海賊狩り ロロノア・ゾロ“

 

この“東の海イースト・ブルー”でそれを知らない人は居ないだろう

それぐらい、その名は有名だった

 

「あいつが……!?」

 

流石のサンジも、その海賊狩りのロロノア・ゾロと、ここにいるゾロが同一人物だとは思わなかったらしい

無理も無い話だ

正直、レウリアですら信じられない…というより、信じたくなかった話だった

 

あのゾロと、このマリモさんが同じ人なんて……

ショック以外の何者でもない

 

ただ、ゼフだけが 黙ったままじっと事の成り行きを見ていた

 

「おい! マズイぞ、ルフィ!! ゴーイング・メリー号が見えなくなっちまうぜ!?」

 

ウソップが慌てた様に叫んだ

水平線の彼方を見れば、先程まで目視出来ていたゴーイング・メリー号の姿がもうほとんど確認出来なくなっている

 

だが、ルフィは振り返る事無く まっすぐにゾロとミホークを見ていた

 

「お、おい!ルフィ!!」

 

ウソップが慌てて呼びかけるが、今はその声すら届いていない様だ

だが、それは仕方のない事にも思えた

 

確かに、メリー号を追い掛ける事も重要だろう

だが、今はそれ所ではない

 

あの鷹の目のミホークにゾロが挑もうとしているのだ

ミホークは、その鷹の目の様な瞳をゾロに向けると、感情のない様な淡々とした口調で

 

「勝負……? 哀れなり、弱き者よ」

 

ゾロは答えなかった

答える代りに、ミホークに向けた刃を真っ直ぐに伸ばす

 

すると、ミホークは目にも留まらぬ早業で一瞬の間に、棺船からゾロの立っているガレオン船の壊れた甲板に降り立った

 

「いっぱしの剣士であれば、剣を交えるまでもなくおれとおぬしの力の差を見抜けよう。 このおれに刃を突き立てるは、 おのれの勇気か、はたまた無知なる故か」

 

その言葉に、ゾロの口元がにやりと笑う

持っていた刀を口にくわえ、空いた両手で、残りの二本の刀を抜く

 

「おれの野望ゆえ。 そして、親友との約束の為だ」

 

そう言って、刀を構えた

辺り一帯に緊張が走る

 

「世界最強の剣士と…海賊狩りのゾロ……!!いってぇどんな戦いになるんだ……」

 

パティがごくりと息を飲んだ

 

「アニキに敵う奴なんている筈がねェ!!」

 

「おうよ!!アニキは、もう最強なんだ!!」

 

ジョニーとヨサクが、ぐっと拳を握りしめる

 

ただ、レウリアとルフィだけが何も言わず、じっと2人を見ていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミホークは小さく息を吐くと、胸元にぶら下げていたクロスの紐を切った

そして、すっと下の方を外すと 中から小さなナイフが姿を現した

 

ピクリと、ゾロが目を鋭くさせる

 

「オイ、何のつもりだ、そりゃぁ」

 

ゾロの威嚇とも呼べるその声に、ミホークは淡々とした声で

 

「おれは、ウサギを狩るのに全力を出すバカなケダモノとは違う。 多少、名の上げた剣士がいた所で、ここは“赤い土の大陸レッドライン”と“偉大なる航路グランドライン”により、四つに区分された海の中でも最弱・・の海“東の海イースト・ブルー”」

 

それから、ふっと憐みを見せる様な表情に変わり

 

「生憎と、これ以下の刃物は持ち合わせていないのだ」

 

ミホークのその言葉に、ゾロがギリッと奥歯を噛み締めた

 

「……人をバカにするのも大概にしろ……っ!!」

 

怒りで頭の中が熱くなる

と、同時にゾロは地を蹴った

 

 

 

 

「死んで後悔すんじゃねェぞ!!!!」

 

 

 

 

ダンッ!と、思いっきり地を蹴り上げると、そのままミホークに斬りかかった

 

「井の中の蛙よ、世の広さを知るがいい」

 

 

 

「―――鬼!!!」

 

 

 

三本の刀を、一気に交差させる

 

 

 

     「斬りっ!!!!!」

 

 

 

ガキィン!!!!

 

けたたましい程の音が辺りに響き渡った

 

誰もが、ミホークが三重に重なった傷を負うものと思った

そう―――ゾロが斬りつけた三本の刀が、ミホークの胸元に三重の刀傷を与える筈だった

そう、その筈だったのだ

 

なのに……

 

「なっ………!?」

 

ゾロは、信じられないものでも見るかの様に、言葉を失った

 

ゾロの三本の刀は、ミホークに傷を負わすどころか、たった1本の小さなナイフに止められていたのだ

ただ一点

ただ一点を抑えられただけで、“鬼斬り”は発動する前に止められてしまっていたのだ

 

「ゾロ……!」

 

流石のルフィも驚いた様に、声を上げた

 

「アニキの“鬼斬り”が止まった!!!?」

 

「出せば100%敵が吹っ飛ぶ大技なのにっ!!!」

 

ヨサクとジョニーが信じられないものでも見た様に叫んだ

 

普通に考えれば無理だろう

だが、理屈では分かる

 

恐らく、この“鬼斬り”という技は、刀を交差させることにより両手の刀で左右の逃げ道を、口の刀で上への逃げ道を封じる

つまり、避ける事を不可とする技なのだ

 

だが、それには1つ弱点がある

それは、あの刀が三本交差する場所―――つまり、”中点”だ

あの位置だけは、力のバランスが拮抗している

あそこを、突けばあの技は止められる

 

そう、レウリアでも理論上は理解出来る

が、理解するのと、実際に出来るかどうかはまた別だ

 

恐らく、中点を1ミリでもズレてしまえば止める事は不可能だ

正確に、中点のみを突かなければならない

それだけではない

絶妙な力加減で、向かってくる力と同等の力でバランスを取らなければ押し負ける

 

絶対的な自信と、腕がなければ到底出来はしない

 

恐らく、レウリアが同じことをやっても、あの技は止められないだろう

だから、“100%相手が吹き飛ぶ”のだ

 

だが、ミホークはそれをあっさりと しかもあんなおもちゃの様なナイフで意図も簡単にやってのけた

世界最強の男と言うのは伊達ではないという事だ

 

 

マリモさん……

 

 

本当なら、今すぐにでもこの戦いは止めるべきなのかもしれない

力の差があり過ぎる

 

だが、止められない

止める訳にはいかないのだ

 

あの男は言った

 

『おれは、死んだ親友との約束の為、“最強”を目指すと誓った!その為には、今、“世界”と“おれ”の距離がどのくらいあるのか、知らなけりゃいけねェんだ。―――それでも、お前は無駄だっていうのか!』

 

あの目で

エースと同じ、あの瞳で そう言ったのだ

 

己の信念を貫く為の戦い

それは、レウリアが邪魔していいものではない

 

男って、馬鹿だわ……

 

つくづくそう思う

そう思うが、逆に羨ましくも思う

 

そういう風に生きられるのが、羨ましい

 

私も、そういう風に生きられたら……

目を閉じれば、今でも鮮明に蘇る

 

真っ赤に燃え盛る炎の海

人や物の焼ける、鼻を突く様な嫌な臭い

逃げ惑う人々の声

高々と辺りに響く、耳障りな笑い声

 

膨れ上がる、恐怖と絶望

怒りと哀しみ

そして、禍々しいほど真っ黒な ”憎悪”

 

すべてが夕日と同じ様に赤く染まったあの日――――

私は……

 

 

ワタシ、ハ―――――

 

 

ふと、左手に巻かれた蒼いリボンが目に入った

 

『おれは必ずお前にまた会う。その“約束”の証だ』

『再会の証に、そのリボンと同じ色をした花を両手いっぱい持ってってやるから、楽しみに待ってろよ!』

 

エース……

 

ぎゅっと、そのリボンを巻いた左手を握り締める

 

3年前のあの日

 

フーシャ村の海岸でエースを見送ってから、一度として連絡どころか手紙すら寄越さない

ただ、噂だけは届いていた

スペード海賊団を結成したとか

悪魔の実の1つ「メラメラの実」を食べて能力者になったとか

王下七武海への勧誘を受けたとか

白ひげ海賊団の2番隊隊長になったとか

 

活躍しているのは喜ばしい事だ

“名声”を手に入れるのはエースの夢だったのだし

それは、良い事だと思うし、応援もする

 

でも、それはエースから直接聞いたのではない

全部、噂やレウリアが調べて知っただけだ

エースの言葉で知った訳ではない

 

私は、エースの言葉で聞きたいのに……

 

それすらも叶わない

 

今でも思い出す

 

「リア!」と呼んで笑い掛けてくれていたエースの顔を

 

なのに……

 

ここ最近になって、エースの消息が不明になった

どうやら、“黒ひげ”とかいう男を探しているらしいが…詳細は不明だ

その為、一か所に長時間いないらしく…はっきりと所在が掴めないのだ

 

きっと、エースの事だ

仲間の為とかで無茶をしているに違いない

 

「……エースの馬鹿…」

 

一体、何処で何をしているのよ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゾロVSミホーク

途中で終わったーΣΣ(゚д゚lll)

あ……あっれ~~~~???

1話で入ると思ったのに……

オカシイデスネーwww

 

や、でも、ちょっと入れにくかったので仕方ない

(この後、ゾロの「こんな遠い筈~~」の所だからさー)

 

所で、この時点でエースが黒ひげ探しに出ているかは…実際は不明です

だって、どこにもいつ頃って書かれてないんだもん!!

でも、まぁ…グランドライン入ったら、すぐアラバスタの問題じゃん?(ビビ出てくる)

だから、時機的にこの辺りで既に追い掛けている可能性が……

という、私の憶測です!  

 

2012/06/21