MARIKA

-Blue rose and Eternal vow-

 

  Act. Ⅰ 海上レストラン 5

 

 

 

クリークが、ごくりと息を飲んだ後 じっとゼフを睨みつけた

 

「……生きていたのか…お前が、あの“赫足のゼフ”か。コックにして、船長を務めたという無類の海賊」

 

クリークの言葉に、ゼフはどうでもよさ気に はっと息を吐いた

 

「生きてたらどうだってんだ。てめェにゃぁ関係のねェ話だ」

 

そう言って、自身の手を広げて見せた

 

「見ての通り、おれはもうコックとして生きてる」

 

ゼフが、そう言い切ると

クリークは、面白いものでも見る様に 突然笑い出した

 

 

「ハハハハハハ!そう言うと、聞こえはいいがな!!見た所、“コックとして生きてる”というより、“コックとしてしか生きられなくなっちまった”様に見えるが?」

 

そう言いながら、ゼフの右足を見た

本物の足ではなくなった、“右足”を

 

「“赫足のゼフ”といやぁ、戦闘に置いて一切手を使わなかったという蹴り技の達人!!その強靭な脚力は岩盤をも砕き、鋼鉄にすら足形を残す事が出来たと聞く。そして“赫足”とは、敵を蹴り倒して染まる 返り血を浴びた貴様の靴の事!」

 

ちらりと、もう一度ゼフの右足を見る

見れば見るほど、笑いが出てきそうだ

 

「だが、今やその“大切な足”は失ったという訳だ」

 

クリークは、くっと喉の奥で笑うと、口元に笑みを浮かべた

 

「……噂には聞いた事がある。“海難事故”とは、ツイてなかったじゃないか?」

 

「………………」

 

レウリアは、じっと動かずにクリークとゼフを見ていた

いや、レウリアだけではない

他の誰も動けなかった

 

ピリリッとした空気が、辺り一帯を支配しているこの空間で 動ける者などいなかったのだ

 

彼らが話している事

 

“赫足のゼフ”

 

以前、義父であるガープから聞いた事がある

9年前

“赫足のゼフ”という異名を持つ、海賊がいたという事を―――

 

確か―――名は“クック海賊団”

 

そして、彼らはあの“偉大なる航路グランドライン”から――――

 

「………………っ」

 

不意にレウリアの横に居たサンジが、何かの言葉に反応したかの様に、ぐっと握る拳に力を込めた

 

サンジさん……?

 

サンジの方をちらりと見るが、その表情からは何も読み取れなかった

 

「貴様にとって片方の足を失うという事は、戦闘不能を意味する。違うか?」

 

クリークの挑発とも取れる言葉に、ゼフが小さく息を吐いた

 

「戦闘がどうした。足が無くとも料理は出来る。この両手があればな。―――てめぇ、何が言いてぇんだ?ハッキリ言ってみろ」

 

ゼフのその言葉に、クリークがにやりと笑った

 

「“赫足のゼフ”貴様はかつて、あの悪魔の巣窟“偉大なる航路グランドライン”へ入って、無傷で帰った海賊おとこ。その丸1年の航海を記録した『航海日誌』がある筈だ。それをおれに寄越せ!!!」

 

ピクリと微かに、ゼフのつり上がった眉が動いた

 

「へぇ~!おっさんも、“偉大なる航路グランドライン”に入った事あんのか!」

 

ルフィが、場の空気を読む気全く無し状態で楽しそうに口を開いた

 

「まぁな」

 

ゼフが言葉だけでそう返事をすると、そのまま真っ直ぐにクリークを見据えたまま

 

「『航海日誌』か……確かに、おれの手元にそれはある」

 

クリークの笑みが一層深くなる

それはそうだろう

それがあれば、たとえ“偉大なる航路グランドライン”に入ったとしても対処が出来るからだ

 

だが、ゼフの答えはクリークの望むものでは無かった

 

「だが、渡す訳にはいかんな」

 

きっぱりとそう言い切ったゼフの言葉に、クリークがみるみる表情を険しくさせていった

 

「『航海日誌』は、かつて航海を共にした仲間達全員とのわかつ我々の誇り。貴様にやるには、少々重すぎるな」

 

 

 

 

「ならば、奪うまでだ!!!」

 

 

 

 

ぐっと、クリークが拳を握りしめた

 

「確かにおれは“偉大なる航路グランドライン”から落ちた“!! だが、腐っても最強の男”首領ドン・クリーク“!! たかだが、弱者共が恐れるだけの闇の航路など渡る力は充分にあった!! 兵力も!! 野心も!! ただ一つ惜しむらくは”情報“!!! それのみが、おれには足りなかった!!」

 

クリークがそう強く言い切る横で、ギンが何かに恐れる様にガタガタと震えている

だが、クリークの目には入らない

 

クリークは、悔しそうに歯をギリリっと噛み締めた

 

「ただ知らなかった・・・・・・だけだ。知っていれば、このおれが落ちる事などあり得なかったのだ!!『航海日誌』は貰う。そして、この船もな!!そして、おれは再び海賊艦隊を組み“ひとつなぎの大秘宝ワンピース”をつかみ―――この大海賊時代の頂点に立つのだ!!!」

 

誰しもが息を飲んだ

 

 

ひとつなぎの大秘宝ワンピース

 

 

それは、かつて海賊王と呼ばれた男 ゴールド・D・ロジャーが“偉大なる航路グランドライン”に遺したと言われている

この世の全てを統べる、莫大な宝

 

そして、この大海賊時代の幕開けとなった鍵

 

数多の海賊たちが、その“ひとつなぎの大秘宝ワンピース”を求めて海へ出た

 

このクリークも

そして――――

 

 

 

 

 

「ちょっと待て!!海賊王になるのは、おれだ!!!」

 

 

 

 

 

ルフィが、ずいっと前に躍り出ると

クリークを指さし、大きな声でそう叫んだ

 

ザワッと、コック達がざわめいた

 

「!?」

 

「なっ……雑用っ!?」

 

一変の物怖じすらしないその態度に、コック達やサンジに動揺が走る

 

「おい!引っ込んでろ、雑用っ!!お前が敵う相手じゃねぇ!!」

 

パティが慌ててそう叫ぶが

ルフィは逆にますますその口元に笑みを浮かべた

 

「引けないね、ここだけは!!」

 

その言葉に、レウリアが諦めにも似た溜息を洩らしながら頭を抱えた

 

やっちゃった……

 

薄々こうなるのではないかとは思っていたので、予想の範疇ではあるが……

 

あまりにも、お約束過ぎるわよ…ルフィ…

 

ルフィがこう言いだしたら、もう誰にも止められないので

仕方ないと、観念する

 

だが、当のクリークにはスルー出来る内容ではなかったらしい

微かに顔を歪ませる

そして、数段低い声で相手を見下す様に

 

「……何か言ったか、小僧。聞き流してやってもいいんだが――――」

 

「いいよ、聞き流さなくて。おれは、事実を言ったんだ」

 

と、クリークが言い終わる前にルフィがさらっと言い切った

クリークの顔が益々険しくなる

 

「……遊びじゃねぇんだぞ」

 

「当たり前だ。“偉大なる航路グランドライン”はおれが制する!」

 

ピキキ…ッという音が聴こえるぐらい、クリークの顔が怒りの形相に歪む

 

「ナメるな小僧!!!情報こそ無かったにせよ、兵力5千の艦隊がたったの7日で壊滅する魔海だぞ!!?貴様なんぞに渡れるものかぁ!!!」

 

クリークの言葉に、今度こそコック達がぎょっとした

 

「な…7日!?」

 

「クリークの海賊船団がたった7日で壊滅だと!!?」

 

「一体、何があったんだ………っ!!」

 

「無謀というにもおこがましい!!生憎、おれはそういう冗談が大っ嫌いなんだ!!あくまでもそう言い切るなら―――いっそ、この場で潰してやろうか―――」

 

クリークの言葉に、ルフィがにやりと笑みを浮かべた

そして、ぐいっと腕を構える

 

 

「―――潰せるもんなら、な」

 

 

ルフィの反抗的な態度が癪に障ったのか……

クリークは、ギリッと奥歯を噛み締めると

次の瞬間、くっと喉の奥で笑った

 

「――――上等だ!!お望み通り、あの世へ送ってやろうじゃないか!!」

 

というと同時に、プシューという音と一緒にクリークの肩当てがガコンッと開いた

中から、2対の火器銃口が姿を現す

 

「―――うわっ!!」

 

先程の事がトラウマになっているのか…

コック達が、ぎょっとして後退る

 

だが、ルフィは下がる事も怯える事もなく、クリークをじっと睨みつけたままだった

クリークもルフィをじっと睨んだまま、一瞬だけその視線を背後に居るゼフに向ける

ゼフは表情一つ変える事無く、先程と同じ様に立っていた

その態度が、余計に癪に障る

 

 

一触即発

 

 

そう思われた時だった―――

 

 

カチャリ

 

何処からか、刀の鯉口を切る音が聴こえてくる

はっとして音のした方を見ると―――

 

「戦闘かよルフィ。手を貸そうか?」

 

「む…むむむむ…無理にとは…言わねェけどな!」

 

螺旋階段の上

そこには、いつの間にかマリモ…ではなく、ゾロとウソップがいた

ちなみに、ウソップは膝をがくがく震わせている

 

正直、怖いなら隠れていればいいのに…と思うが…

まぁ、これは彼のプライドの問題?なのだろう(多分)

 

クリークが、視線だけで怪訝そうに2人を見る

 

言われた当の本人はケロッとしたまま

 

「ゾロ、ウソップ。来たのか、お前ら。いいよ、そこで見てろ」

 

ルフィのあっさりした答えに、ゾロは小さく息を吐くとそのまま刀を収めた

 

「そ、そそそそうか!残念だが、おおおおお前がそう言うなら、しかしか仕方がねぇな!いざって時は、加勢してやるから……が、がががが頑張れよ――――うぎゃぁ!!」

 

ウソップが虚勢を張った様に、そう言い募るが(何度も言うが、膝が震えまくっている)―――がすっと、それに苛付いたゾロに膝打ちを食らって、その場に倒れた

 

「―――って!てめぇ、何しやがんだ!!ゾロ!!」

 

「うるせぇ。てめぇは、黙ってろ」

 

そのやり取りを見ていたクリークは、馬鹿にする様に突然大笑いをしだした

 

「……ハ………ハハハハハハハハッ!!そいつらは、お前の仲間か?随分と、ささやかな、メンバーだな!!」

 

その言葉にムッとしたルフィが、不服そうに頬を膨らませた

 

「何言ってんだ!後、3人いる!!」

 

「ちょっと!」

 

「おい!」

 

「「それ、おれ(私)を入れただろう(でしょう)!!」」

 

ビシッと3本の指を立ててアピールするルフィに、レウリアとサンジが突っ込んだのはいうまでもない

 

また目の前で繰り広げられる、間抜けなやり取りに苛付く様に、クリークが顔を顰めたその時だった

視界に、後方に居るゼフの姿が入った

やはりゼフは、先程と同じ様に表情一つ変えずに じっとこちらを見ていた

 

「………………」

 

何を思ったのか……

不意に、クリークが肩の銃器を収めた

 

「ひとまず、お前らの事は後回した」

 

そう言うと、目の前の百食分の食料の包みを掴んだ

 

「おれは部下達にメシを食わせてくる」

 

そのまま、その袋を肩に担ぐと

 

「死にたくねぇ奴は、その間に店を捨てて逃げるといい。おれの目的は『航海日誌』とこの船だけだ」

 

店の外に向かって歩き出した

そして、不意にゆっくりと振り返り

 

 

「もし―――それでも、無駄に殺される事を願うなら――面倒だが、おれが海へ葬ってやる。そう思え」

 

 

それだけ言い残すと、クリークはそのまま去って行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      ◆      ◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ゴーイング・メリー号

 

「なんか、しーんとしちまったなぁ……」

 

「ゾロの兄貴が行ったんだ。間違いはねぇだろう?」

 

と、バラティエの方を甲板の階段から垂直に除く男が2人

明らかに、今にも落ちそうな態勢なのに あえて、そうしている意味が分からない

ついでに言うなれば、ここで隠れていても意味がないのに…

気持ち的に隠れたい気分だった為に、隠れてしまう人間の心理状態が悲しい

 

「うーん…本当に大丈夫か?」

 

上の方に居る、男が心配そうに唸った

そう言われると、気になって来るのが人の性というもので…

 

下段にいる男も、何だか不安になって 戸惑った様にしどろもどろになる

 

「いや…そう言われると―――……ねぇ、ナミの姉貴!おれ達も行った方がいいですかねー?」

 

と、後ろの柵に寄り掛かったまま、何かを見ているナミに話し掛けてみるが……

反応がない

 

不思議に思った、上段の男もナミの方に振り返ってみる

 

「………?姉貴―――― 「うわぁたたたたたた!!!」

 

「え……?」

 

と思った時は、時すでに遅し

上段に居た筈の男が、雪崩の様に落ちてきた

そしてそのまま、2人して階段から転げ落ちていく

しかも、こともあろうに――――

 

 

ちゅっ

 

「「………………」」

 

一瞬、何か触れてはいけない物同士が触れ――――

 

 

 

 

「「オエェェェェェェェェェェェ!!!!」」

 

 

 

 

2人が真っ青になりながら、バタバタと暴れだす―――が、ナミはそれに気づきもしない様だった

流石に様子がおかしく感じ、2人が首を傾げる

 

「ナミの姉貴……?」

 

瞬間、ナミがはっとした様に慌てて何かを後ろ手に隠すと振り返った

 

「あーうん、な、なぁに?えーどうかした?」

 

まるで何かを誤魔化すかの様にそう振る舞うナミに、男達は顔を見合わせて首を傾げた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   ****    ****

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………っ!!」

 

ギンはクリークに外された右肩を抑えながら、吐く様に叫んだ

 

「すまねぇ…サンジさん……っ!!おれは、まさか……こんな事になるなんて……っ!!」

 

申し訳なさそうに、そう吐き捨てるギンに、ゼフが小さく息を吐いた

 

「おい、てめぇが謝る事じゃねェぞ、下っ端。この店のコックが、それぞれ自分の思うままに動いた。ただ、それだけの事だ」

 

その言葉に、ギンが驚いた様に目を見開いた

 

だが、コック達は納得しなかった

 

「オーナー!!あんたまでサンジの肩を持つ様なマネするとは、どういう事ですか!!」

 

「そうですよ!!事の原因はあの野郎にあるんですよ!?」

 

「オーナーの大切なこの店をあいつは潰す気なんだ!!」

 

 

 

 

 

「黙れ、ボケナス共!!!」

 

 

 

 

 

「!」

 

 

ゼフの一喝する様な声に、辺りがしんっとなる

ゼフは、1人1人コック達をゆっくりと見る

 

「……てめぇらは、一度でも死ぬ程の空腹を味わった事があるのか? 広すぎるこの海の上で、食料や水を失う事がどれ程の恐怖で、どれ程辛い事かを知っとんのか!!」

 

「え……?ど、どういう事です…?オーナー」

 

ゼフの言う意味が理解出来ないのか……

パティ達は困った様に、困惑の色を見せた

 

ゼフは、小さく息を吐くと

 

「サンジとてめぇらの違いは、知ってるか知らねぇかだ……っ」

 

「……………」

 

死ぬ程の空腹……

 

それが、どういうものかはレウリアは知らない

知らないが、この海の上で食料や水がどんなに大切かは理解している

それは、命を繋ぐ最も重要な物

何が起こるか分からない船の中で、一番に確保しておかねばならないもの

 

海は魔窟だ

一度航海へ出てしまえば、必ず陸に無事にたどり着ける保障などどこにもない

突然の嵐や、事故だって十分にあり得るのだ

 

戦艦を率いていた身としては、それぐらいは熟知している

 

だが……

 

オーナーさんの言い方だとまるで―――……

 

サンジを見た

サンジは、無言のままタバコに火を点けている

 

 

サンジさんは、“それ”を知っている―――?

 

 

ルフィ達も何かに気付いたのか…

ルフィ・ゾロ・ウソップもサンジの方を見た

 

だが―――やはりコック達には理解出来ないのか…困惑したまま顔を見合わせる

 

「一体、どういう事だ……?」

 

「サンジが、何を知ってるって…?」

 

お互いに、そう言いあいながらどよめきだす

その様子を見て、ゼフは呆れた様に舌打ちをすると

 

 

「グチグチ言ってる暇があったら、裏口からさっさと店を出ろ!!」

 

コック達が、お互いに顔を見合わせる

が、パティが意思表明と言わんばかりに、巨大フォークの武器を手にして声を張り上げた

 

「おれは……残って戦うぜ!やられっぱなしじゃ、腹の虫が収まらねぇ!!」

 

すると、カネルや周りのコック達も次々に声をそろえて叫んだ

 

「……おれもだ。ここは、おれの働く店なんだ」

 

「どうせ、他に行き場所ねぇしな」

 

次から次へと、コック達が武器を手に立ち上がりだす

 

その様子を見ていたギンは、慌てて叫んだ

 

 

「なっ……!何やってんだっ!!首領ドンの力はさっき見たハズだろう!?」

 

 

「おい、ギン」

 

「逃げろ」と言い掛けたギンの言葉を、他ならぬサンジが遮った

 

ギンがはっとして、声のした方を見る

サンジがゆっくりと歩きながらギンに近づいた

 

「お前に言っとくがな、腹を空かせた奴にメシを食わせるまではコックとしてのおれの正義。―――だがな」

 

不意に、サンジが足元に倒れていたテーブルの脚を蹴った

瞬間、反動的にテーブルが立ち上がる

 

と、同時にドン!と勢いよくその上に足を乗せた

 

そして、ギンを見据えて

 

「こっから先の相手は、腹いっぱいの略奪者。 これから、おれがてめぇの仲間をぶちのめそうとも、文句は言わせねェ。 この店を乗っ取ろうってんなら、おれは 例えてめぇでも容赦なく殺す。 いいな」

 

サンジの気迫迫る声音に、ギンがごくりと息を飲んだ

 

それを見ていたパティが、フンと鼻を鳴らしながらぼやく

 

「ケッ!てめぇで生かしといて殺すんじゃ、世話ねぇな、サンジ」

 

「うるせぇ、くそコック」

 

その様子を見ていたルフィが、何だか嬉しそうにゾロ達に語りだす

 

「な! なんか、あいついいだろ? 仲間にピッタリだ!」

 

「どうでもいいよ、あんな奴! それより早く、逃げ……」

 

「それからさ、リア! あいつも、昔っから何だかんだ言ってすげーいい奴なんだ。 おれ、何度も助けられたんだぜ~? よく、エースとリアが一緒に居て、おれもそこに混じってさー。 しかも、すげー強ぇの! おれ、勝てた事ねぇもん! 精――何とかいうやつでさ。 こう、何もない所から―――ぶわっと、どびゅっと、ばしゅっと」

 

「だぁ―――、もうっ!! リアの説明はいいから……っ!! こんな所、早く逃げねぇとヤバいって……っ!つ か、エースって誰だよ!? ぶわとか、どびゅとか、意味わからんわ!!」

 

ウソップは混乱し過ぎなのか…

それとも、逃げたいあまり焦っているのか…言っている事が、支離滅裂である

 

「落ち着け。クリークって言っても、ボロボロの怪我人だぜ?」

 

ゾロが、呆れた様にそうぼやく

 

ふと、ルフィが何かに気付いたのか

突然、「ギン」と叫んだ

 

「お前“偉大なる航路グランドライン”の事、何も分からねぇって言ってたよな?行ってきたのにか?」

 

ルフィの言葉に、ギンがごくりと息を飲んだ

 

「……分からねぇのは事実さ…。“偉大なる航路グランドライン”に入って7日目のあの海での出来事が、夢なのか…現実なのか…まだ、頭の中で整理がつかねぇでいるんだ…」

 

ぽたりと、冷や汗が流れ落ちる

 

「……信じきれねぇんだ…たった1人の男・・・・・・・に…50隻の艦隊が壊滅させられたなんて……っ!!!!」

 

「え!!?1人って……本当なの!?」

 

レウリアが、慌ててギンの側に駆け寄ろうとする

が、やんわりサンジに「リアさん」と、手で制された

 

 

 

「ぎゃ――――――っ!!!いやぁ―――――!!!!」

 

 

 

意味もなく、ウソップが奇声を発しながら暴れだす

ギンは、震える声で何度も繰り返した

 

「嘘じゃねぇ……っ、本当なんだ……っ!!鷹の様に鋭い目をした男・・・・・・・・・・・に……っ!!!」

 

「……………っ」

 

レウリアが息を飲む

 

鷹の目って……

 

 

  まさか……………っ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後の最後で、やっと鷹の目の事に触れました(-_-;)

おいおい、相変わらずの進み具合で…大丈夫か!?私!!

そうねぇ…次の次…ぐらいか?

ミホークとのバトルは…な、予感がしてなりませんwww

 

とりあえず…エースの名前(だけ)出せたのでよかった!

後、夢主の通称の方な

本文は、名前の方で書いちゃうからさー

でも、メインで呼ばれる名は通称なんで…いかに、(呼ぶ人に)呼ばせるか…で、悪戦苦闘してます(-_-;)

だって、変換されてる方は、メインの名は通称にしてると思うのでー

い、今は、仕方ないんじゃぁ~~~~(T^T)

ある意味、ルフィとサンジが貴重な要員です

皆が揃ったら、(一部以外は)皆、通称で呼んで下さいますよーv

ええ…一部以外は…ですけどww

 

2011/11/29