櫻姫抄乱
 ~散りゆく華の如く~

 

 四章 虚実の馨り 4

 

 

「何だ、これは……」

 

土方が複雑な面持ちで、それを椀の中から出した

箸で掴まれたそれには、びろ~んと切り切れていない大根が連なっていた

 

「す、すみません……」

 

それを見たさくらが申し訳無さそうに謝る

さくらは少し恥かしそうに頬を染め

 

「その…包丁扱うの初めてだったもので……」

 

「お前が…?」

 

土方が訝しげにさくらを見る

どうやら、それはさくらが切ったらしい

 

「あ、で、でも!さくらちゃん凄く物覚えがいいんですよ!?最初は…その、そんなんでしたけど…最後はちゃんと切れてましたし…」

 

千鶴がもごもごと口篭りながら、助け舟を出そうとする

 

土方がさくらと千鶴を交互に見比べた後、自分の手にある切れてない大根を見た

それから、ズッと中の汁物を飲む

 

「……まぁ、味はまぁまぁなんじゃねぇか?野菜の切り口はあれだがな」

 

それを聞いてほっとしたのか、さくらが嬉しそうに笑みを作る

 

何となく、前と変わらなく接してくれる事に安堵する

昨夜の事で、気まずくなってしまうのは嫌だったから、余計にそう思った

 

料理…もっと、練習しよう……

 

千鶴には迷惑を掛けてしまうかもしれないが、彼女に教わるのが多分一番正しい

 

最初は、包丁の扱いに戸惑いもしたが、何となくこつは掴めて来た

味付けも、江戸風と京風が主になってしまうが、まぁ、それは仕方ない

 

むしろ、土方は江戸の人間なのだから、江戸風を好むかもしれない

一応、自分でも知っている味なので、感覚では分かる

 

後は………

 

調理方法は理屈では分かるが、やった事無いので、実践してみるしかない

結局は身体で覚えるしかないのだ

 

幸い、さくらは要領は悪くないので、後は経験だけだった

千鶴も、これなら直ぐに出来る様になると言ってくれた

 

でも、まさか自分が料理をする事になるとは思わなかった

 

今までは、薩摩に居た頃も、京に来てからも、料理は料理人の仕事で

 

厨にすら、殆ど立ち入った事無い

せいぜい、立つのは茶を淹れる時ぐらいだった

最初は茶さえ淹れさせてもらえなかったが

嗜んでいた事からか、自然と風間達の茶はさくらが淹れる様になった

 

だが、風間の為に料理をしようとまでは思わなかった

さくらにとって、それは料理人の仕事で、さくらの仕事ではない

そういう認識だったし、そういう環境だったので、それが当たり前だと思っていた

 

でも、土方に『ここに居ろ』と『俺がお前の”居場所”になってやる』言われた時、別の何かが生まれた

 

役に立ちたいと

ただの居候では申し訳ないと

少しでも、”自分の居場所”を作る為に、何か出来る事をしたいと思った

 

それは新しく生まれた”感情”だった

 

「でもさぁ~土方さんって、何かとさくらちゃんに甘いよね?」

 

「………は?」

 

沖田の唐突な質問に、土方が顔を顰める

沖田はくるくるっと箸を回しながら

 

「だって、僕達がこんなの出したら、絶対怒るでしょ?」

 

そう言って、びろ~んと繋がった大根を開けだす

どうやら、初期にさくらの切った大根が沖田の椀にも混ざっていたらしい

 

「それをすっ飛ばして、味を褒めるなんて…ねぇ?」

 

土方が、はぁ…と小さく溜息を付いた

 

「食い物は粗末にするべきじゃない」

 

「あれあれ~?それって、話題変換?」

 

沖田がそう尋ねるが、土方は何も答えずに茶を啜る

すると、沖田は「ふ~ん」とぼやきながら箸を回した

 

「じゃぁ、話変えてあげてもいいですよ」

 

そう言って、箸をで突然ビシッと土方を指した

 

「土方さんはさくらちゃんの事をどう思ってるんですか?好きなんですか?」

 

「ぶっ……!」

 

いきなりの質問に、土方が吹いた

 

「ひ、土方さん!?大丈夫ですか?」

 

器官に入ったのか

げほげほと咳き込む土方の背中をさくらが摩る

 

「あ、ああ…平気……って、総司!いきなり何ふざけた事言いやがる……っ!」

 

土方がキッと沖田を睨んで抗議すると、沖田はつまらなそうに頬を膨らませ

 

「ええ~?何ですか?その、”図星です”みたいなありきたりな反応。もっと面白い反応して下さいよ」

 

「総司!!」

 

「あ~はいはい、分かりましたよ。まったく、土方さんには冗談が通じないんだから」

 

沖田がやれやれという感じに両手を上げた

 

「あれ?何か、こんな話前にもしなかったか?」

 

永倉がふと何かを思い出した様に、首を捻った

すると、はいはいと藤堂が手を挙げる

 

「あ―――!あれでしょ!?前に、一君が言ってた左之さんと――――ふがぁっ!」

 

言いかけた言葉は、原田の鉄拳制裁によって阻まれた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝餉の片づけをしながら、さくらは小さく溜息をした

 

「何だよ?さくら。もしかして総司のさっきの言葉気にしてんのか?」

 

いきなり背後から原田が現れる

 

「あ、いえ……あれは沖田さんの冗談だって分かってますから……」

 

そう言うも、心なしかさくらの表情は暗い

それを見て、原田がぽんとさくらの頭を叩いた

 

「気にすんなって、な?」

 

そう言って、ひょいっとさくらの持っていた膳を取る

 

「あ………」

 

「これは、俺が持っていってやるから、他を頼むな」

 

そのまま、ひらひらと手を振りながら行ってしまう

 

「……………」

 

さくらは、今触れられた所に触れながら、辺りを見回した

もう、手軽な物しか残っていない

 

はぁ…と、小さく溜息を付く

 

沖田のあの言葉が蘇る

 

『土方さんはさくらちゃんの事をどう思ってるんですか?好きなんですか?』

 

違う―――と、さくらは思った

土方がさくらをどう想っているかなんて……

 

あんな事をされたけれども、「好きだ」と言われた訳ではない

『ここに居ろ』とも言われたが、あれはきっと”新選組に”という意味だ

決して、”土方の傍に”という意味じゃない

 

でも、勘違いしてしまいそうになる

錯覚してしまいそうになる

 

少しは、自分の事を想ってくれているのではないか―――と

さくらは小さくかぶりを振った

 

駄目よ

それでは、前と何にも変わらないじゃない

 

風間はさくらに一度として「好きだ」とも「傍に居ろ」とも言わなかった

ただ、そこに居るのが当たり前の様になっていた

 

だから、気付かなかった その事に

 

私は、また同じ過ちを繰り返すの……?

そんなの………

 

「……………」

 

さくらはギュッと腕を握り締めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                        ◆          ◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ………」

 

さくらは、持っていた雑巾を置いて汗を拭った

 

初めての掃除

思ったよりも随分手間取ってしまった

掃除がこんなにも大変だったものだとは、思わなかった

 

たった今、拭き終わった廊下を見る

 

「これで、いいかしら………」

 

一応、千鶴に教えられた通り、隅から入念に拭いてみた

とりあえず、持っていた手ぬぐいで手を拭く

 

後は、これを片付けて―――

 

その時だった

 

「終わった?」

 

不意に、階段の所から沖田がひょこりと顔を出した

 

「お、沖田さんっ!?」

 

沖田は手ぬぐいを首に掛けて髪を垂らしたまま、階段に寄り掛かる様に座り、少し首を傾げた

 

「なんか、すっごく時間掛かってたみたいだけど?」

 

「え……っ、あ…まともに掃除をした事無くて…少し手間取ってしまいました」

 

正直に話すと、沖田は「ふーん」と呟く

 

「掃除も料理もした事無いって…何?君、お嬢様か何かだった訳?」

 

「え……? あ、いえ……」

 

薩摩に居る頃も、京に来てからも、掃除や料理は家人のする事だった

さくらの仕事では無かった

 

でも、別にお嬢様かと問われると……

 

「違うと思いますけど……」

 

「ふーん?」

 

興味無さ気にそう答えていた沖田が、次の瞬間くすっと笑って

 

「で? 何で急に掃除や料理しだしたの? 一体、どういう心境の変化かな?」

 

「そ、それは………」

 

少しでも、認めて欲しい

役に立ちたい

 

そんな想いがさくらの中を支配する

 

「………ここに居るなら、出来る限りの事をしようと、少しでも役に立てれば――と、思いまして」

 

「役に立てる……ねぇ…。くっ…あははは!ああ、成る程。そういう訳」

 

そう呟いた沖田が、突然笑い出した

 

「お、沖田さん?」

 

何故、沖田が笑い出したのか分からず、首を傾げていると

沖田はくすくすと笑いながら、目に浮かんだ涙を指でぬぐう

 

「それって、”土方さんの”って意味だよね?分かりやすいなぁ……!」

 

「え……っ!?あっ―――」

 

沖田の言う意味が理解出来たのか、サッとさくらが頬を赤くする

 

「あ、あの!違っ………っ」

 

「違うの?」

 

「え……っ!?いえ、その……」

 

沖田が極上の笑みで凄んでくる

さくらは、顔を真っ赤にして、ううう…と口篭った

 

「………違いません、けど…」

 

観念した様に、さくらが呟く

それを聞いて満足、したのか沖田がにっこり笑う

 

「だよね?だと思った」

 

「………沖田さん、何だか意地悪です」

 

そう言うさくらに、心外そうに沖田が笑う

 

「そんな事ないよ?僕は、皆の言葉を代弁しているだけだしー」

 

そう言って、沖田が垂らしたままの髪を鬱陶しそうに後ろにやった

 

「結局、皆、土方さんが好きなんだよねー。……あんな人の何が良いのか僕には分からないけど―――っけほ」

 

沖田が咳をした事で、ある事にハッと気付いた

 

よく見たら、沖田の垂らした髪は濡れているし、肌も若干湿っ気を帯びている

見るからに風呂上りらしい格好だ

 

「……沖田さん、どうしてそんな格好でここに居らっしゃるんですか?」

 

「ちょっと汗かいちゃったしね、一風呂浴びて日向ぼっこしてたんだよ」

 

「……いくらお天気がいいからって…髪、濡れたままでは風邪を引いてしまいますよ?」

 

さくらがそう言うと、沖田はくすっと笑って

 

「大丈夫だよ、これくらい」

 

沖田のおどけた態度に、思わずむっとする

 

「大丈夫じゃありません!もっと、自分の身体を大事にして下さい!」

 

沖田が一瞬驚いた様に目を見開くが、次の瞬間やはりくすっと笑って

 

「ねぇ、さくらちゃん。君って意外と口煩くて、しかも変に心配性で……土方さんみたいだね」

 

「え……っ!?」

 

”土方”という言葉に、思わずドキッとする

微かに、頬が熱くなった

 

「あ、ですから、駄目ですよ!沖田さん!」

 

恥かしさを隠す様に、濡れたままの髪を、そのまま結ぼうとする沖田に制止の声を掛けた

 

「きちんと乾かしてからでないと、頭が冷えますよ」

 

さくらは沖田から手ぬぐいを奪うと、濡れた髪の水をぬぐい始めた

 

「わっ!?さくらちゃん、何でこんなに強引なのさ」

 

「なんででも……です!」

 

そう言いながら、沖田の髪を拭く

 

「君ってこんな子だっけ?もっと大人しかった気がするんだけど……!」

 

そう言いながら、沖田がさくらを見る

そして、その口に淡く笑みを浮かべると

 

「もういいよ。殆ど乾いたから」

 

「あ―――」

 

沖田はさくらの手から逃れると、立ち上がった

瞬間、さくらは自分のしていた事に気付き、慌てて手を引く

 

「す、すみません。私―――」

 

沖田は、素早く髪を結い直すとおもむろに

 

「……ひとつ質問したいんだけどなぁ」

 

「はい?」

 

沖田は、目線だけさくらに向け

 

「あのさ……僕の髪型、どう思う?」

 

「………え?」

 

唐突な質問に、一瞬さくらは戸惑いをみせた

だが、それを問うた沖田の顔が真面目だったので、素直に答えるべきだと思った

 

さくらは、ゆっくりと目を細め

 

「……お似合いと思いますよ?」

 

それを聞いた沖田は、嬉しそうに笑みを作り

 

「そっか、よかった!ありがとう」

 

「い、いえ……」

 

余りにもふんわり微笑まれたので、恐縮してしまう

 

沖田は、自分の髪を指差して

 

「実はね。これ、近藤さんの真似してるんだ」

 

そう告げる沖田の瞳は、気恥ずかしそうにも見えたが、少し誇らしげだった

そんな沖田に、思わずくすっと笑みが零れる

 

「確かに、結い方が同じですよね」

 

「他の人には、内緒だよ?」

 

悪戯っ子の様に無邪気笑う沖田に、さくらは一瞬目を瞬きさせるが

 

「ふふ……分かりました」

 

自然と口元に笑みが浮かぶのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                        ◆          ◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さくらは夢を見ていた

 

いつもの、夢だ

 

大きな桜の大樹が闇夜の中に、一本だけその花弁をいっぱいに咲き誇っている

 

さわさわ…と風が吹いた

 

この夢は一体何を暗示しているのだろうか……?

まるで、先見の夢の様に提示してくるこの夢は、さくらに一体何を伝えようとしているのか―――

 

不意に、ポゥ…と光の球が現れ、それが徐々に人の形を成していく

そこに居たのは―――

 

「………土方さん」

 

やはり、土方だった

 

土方は、表情を変えずにさくらをじっと見つめていると

ふとした瞬間、遠くを眺める様に目を細めた

 

「…………?」

 

さくらが不思議そうに、そちらの方を見ると

 

ザァ……景色が変わった

ザザザ…と、何かを再生するかの様に、視界がぶれる

 

そこは、小さな部屋だった

夜の闇の中に灯りがひとつ

その灯りだけが、室の中を照らしている

 

「ここは……?」

 

一体、どこだろう?と土方を見ると、土方は一瞬だけさくらを見て、再び目線を前に送った

 

ガラッと襖が開き、数人の男達が入ってくる

彼らは辺りを気にしながら、室の中に入ると、襖を閉めた

 

『気付かれちゃーせんろうな?』

 

『万事抜かりはなか』

 

『こっちも、確認しちょる』

 

 

「…………?」

 

男達が何やらひそひそと話し出す

正直な話、訛りが酷すぎて聞き分け出来ない

 

話し方から言って、土佐、薩摩、長州の藩士だろうか?

 

彼らは皆、尊攘、倒幕派だ

いや、まだ正確には薩摩と土佐は佐幕かもしれない

だが、その思想は倒幕に傾きつつある筈

 

薩摩と長州が何かしようとしている……?

そこに土佐藩士が絡んでいる……?

 

どういう事……?

 

不安になって土方を見ると、土方が微かに頷いた

そして、くいっと顎をしゃくる

 

瞬間、風景がザザザと変わり、また何処かの部屋になった

ただ、今度は明るい 昼間だ

 

微かに、違和感を感じる

いや、既視感を覚える

 

この部屋……何処かで―――?

 

そして、そこには人が居た

 

男が座っている

そして、その男の後ろに―――

 

「………っ」

 

風間千景が居た

風間は不機嫌そうな顔で、片手を刀の上に置き立っている

その傍に、天霧の姿もある

 

『お待たせしてしまって申し訳ない』

 

不意に、襖が開いて剃髪の男が入ってきた

その姿を見た瞬間、さくらはハッとした

 

鋼道さん!?

 

それは、千鶴の父、雪村鋼道に他ならなかった

鋼道は笑みを浮かべながら、男の前に座る

 

風間達が傍に居るという事は、あの男は恐らく薩摩の人間

そして、彼らに笑みを浮かべる鋼道

 

そうだ、鋼道は薩摩と共に居る

 

「……………」

 

さくらが考えあぐねく様に、口に手を当てた時だった

ふと、夢の中の風間と目が合った

 

え………っ!?

 

ある筈が無い

何故なら、これは”夢”なのだから

 

だが、確かに男の後ろに居る筈の風間が、その赤い瞳をさくらに向けた

そして、その口が―――

 

 

 

     『―――さくら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――――っ!」

 

瞬間、さくらは目を覚ました

ガバッと起き上がり、ドクドクと脈打つ心臓を掴む様に、着物を握り締める

 

き、づか……れ、た………?

 

あり得ない

そんな馬鹿な話―――

 

そう思うも、今まさに自分を射抜く様に見ていた風間の瞳が、脳に焼き付いて離れない

 

大体、この夢は過去ではない

でも、今でもない

今までの予測から言って、”先”の事―――

 

ハッとある事に気付いた

 

あの部屋……

あの造りは……

 

あれは、薩摩の鶴丸城の一室では無いだろうか……?

そういえば、風間に連れられて何度か行った事がある

 

「……………」

 

風間達が、一時的に薩摩に帰る……という事だろうか?

 

それから、最初の部屋

薩摩と長州と土佐

 

あれは、何……?

 

どう見ても、何かの話し合いだった

薩摩と長州は何かをしようとしている……?

 

「……………」

 

さくらは小さくかぶりを振った

 

分からない

情報が少な過ぎる

 

少し頭を冷やそうと、着物を肩に掛けると、室の外に出た

一人、夜の帳の降りた境内を歩く

 

この事を、土方に言った方がいいのだろうか……?

でも、それには分からない事が多すぎる

 

でも、恐らく薩摩と長州は何かをしようとしていて、それに土佐も関わっている

もしかしたら、風間達が一時帰国をするのは、その為……?

 

それに……

鋼道の事もあった

鋼道が薩摩に与している

この事実を、まだ千鶴には言っていない

 

鬼の事もそうだ

 

いい加減、言うべきなのかもしれない

いつまでも、ひた隠しには出来ない

いつかは、露見する

 

 

でも……どうやって、切り出せば………

 

 

そう考えあぐねきながら、角を曲がろうとした時だった

 

「ごほっ……げほっげほっ……」

 

不意に、奥の方から咳き込む声が聴こえた

この声………

 

建物の影から、そっと奥を眺める

 

「げほっ……げほっげほっ……」

 

そこには、建物に手を付いて咳き込む沖田の姿があった

そして、咳が止むと、沖田はさくらに気付かずにそのまま行ってしまった

 

「沖田さん……?」

 

さくらが不思議そうに首を傾げる

何だか、ざわついて嫌な予感がする

さくらは、ギュと胸元を掴むと、沖田が咳き込んでいた場所に向った

 

そこには―――

 

 

「…………っ」

 

 

さくらは息を飲んだ

 

黒墨んだ、赤い

 

「血………?」

 

そこには、明らかな血痕が残っていた―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

土方さん出番少なっ!

何だか知らんが、総司とフラグ立ってますよ?

気のせいです(笑)

 

あの夢はですね、あれの事ですよv

方言が合ってるかは、突っ込まない方向でお願いしますww(一応、調べたけど)

 

やっと、労咳フラグが立ったwww

ここまで、無駄に消費しちまったぜ

 

2010/10/12