天の微笑

 

 

何故、私がこんな雑用をしなければならないのだ!!

 

鍾会は、むかむかと込み上げてくる怒りを抑えながら、廊下を歩いていた

 

幼き頃から英才教育を受け、上層幹部まっしぐらな道を歩む筈の自分が

よりにもよって、こんな雑用を頼まれるとは・・・・・・!

 

こんなもの、あの旧式あたりに任せればいいのだ!

 

ちなみに、“旧式”というのは、鄧士載(鄧艾)の事で

古臭い事ばかりするので、鍾会は旧式旧式と呼んでいた

 

事ある毎に、自分の道を阻む(注:勝手に鍾会が思っているだけです)鄧艾が目障りで仕方なかった

だが、悲しい事にこの雑務は上司の司馬昭に頼まれた物の為、断る事が出来ない

 

鍾会は、ぶつぶつと文句を言いながら、それを置く様に言われた部屋の扉を開けた

ずんずんと大股で室内を通り、それを机の上に置く

 

ようやく、この煩わしい雑務から解放されるのかと思うと、鍾会ははぁ…と息を洩らした

と、その時だった

 

カタン…と、扉の方から音が聞こえてきた

 

おそらく、誰かが用があって入って来たのだろ

鍾会は、自分には関係ないと知らぬ振りをして、やり過ごそうと思った

そのまま、扉の方へ歩いて行って出て行こうと振り返る

 

―――と、視界で何かが揺れた

 

銀色のそれが、ふわりと揺れている

一瞬、何かと思い、そちらに視界を向けると―――

 

「・・・・・・・・・・っ」

 

―――どくん

と、心臓が音を立てた

 

目の前に映る光景に、目を奪われる

 

見た事もない銀糸の長い髪の少女が、そこに立っていた、

そして、彼女の灰青の瞳が鍾会を捉えていた

 

な・・・・・・っ

 

目の前にある、異様な光景に鍾会は言葉を失った

 

彼女の、見事なまでの銀糸の髪が目の前で揺れている

そして、その吸い込まれそうなほど澄んだ灰青の瞳がそこにはあった

 

に、人間か・・・・・・?

 

一瞬、異形の者なのかと疑ってしまう

 

だが、少女は気にした様子もなく、一度だけ頭を下げるとそのまま室の中に入ってきた

そして、鍾会の横を通り過ぎる

 

思わずその動きを目で追ってしまった

 

少女は、棚の中から探し物を取り出すと、また鍾会の横を通り過ぎて行った

 

「ま、待て!」

 

思わず、声を発してしまった

が、呼び止めた瞬間、鍾会は後悔した

 

しまった・・・・・・っ!

つい、呼び止めてしまったが・・・・・・

 

別段、用があった訳でもない

この後に続く言葉が無いのだ

 

そうとは知らない少女は、少しだけ小首を傾げた後、鍾会の方に向き直った

 

「何で御座いましょうか・・・・・・?」

 

透き通るような美しい声が聞こえてきた

その声を聴いただけで、魅せられてしまいそうだった

 

ほのかに顔が赤くなりそうなのを、必死に隠しながら鍾会は慌てて口を開いた

 

「お、お前は誰だ!?その姿はなんだ!?」

 

と、ここまで言って、また“しまった!”と思った

普通に考えて、異形の姿をしている者が、その事を指摘されるのを好む筈がない

これは、失言以外のなにものでもなかった

 

だが、少女は気にしなかったのか、その表情を変える事もなく一度だけその灰青の瞳を瞬かせた

そして、ゆっくりと頭を下げる

 

「これは、失礼致しました。私は、パドゥマ・リンと申します」

 

「ぱ・・・・・?」

 

聴きなれない発音の言葉だった

 

何と言った?

パドゥマ・リン・・・・・??

 

「・・・・・・それは、名なのか・・・?」

 

鍾会が不思議そうに首を捻っていると、少女が「ああ・・・・」と声を洩らした

 

「失礼を。こちらの言葉では聴きなれない言葉でしたね。どうぞ、蓮華―――とお呼びください」

 

今度は蓮華と名乗った

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

こちら?

こちらとは何だ?

 

鍾会は、難しい顔をしながら頭の中を整理した

 

とどのつまり、あれか?

本名は“パドゥマ・リン”の方で

彼女の言う“こちら”の言葉で言うなら“蓮華“という事だろうか・・・・・?

 

「・・・・・・その蓮華というのは、貴様の本当の名ではあるまい。 本当の名はパドゥマ・リンの方ではないのか?」

 

鍾会がそう言うと、彼女はふわりと微笑んだ

 

「蓮華もパドゥマ・リンも同じ意味で御座います。どうぞ、お好きな方でお呼びくださいませ」

 

「そうか・・・・では、リンと呼ぶぞ」

 

どうぜ、呼ぶなら本名の方がいい

という、安直な答えで決めた

 

彼女―――リンは、その言葉に少し驚いた様に灰青の瞳を瞬かせた

 

「発音がお上手ですね。こちらの方には、難しいと思いましたのに・・・・」

 

その言葉に、鍾会がそうだろうそうだろうとふんぞり返る

 

「ふん! 私は、英才教育を受けているからな!」

 

これぐらい、どうという事ではない!

と、いう風に見せつけてやった

 

その様子に、またリンがふわりと笑う

 

「貴方様は、大変ご優秀な方なのですね」

 

「当然だ」

 

そう偉ぶって見せると、リンがくすくすと笑い出した

 

「では、そのご優秀なお方のお名前を失礼でなければお伺いしても宜しいでしょうか?」

 

リンのその問いに、鍾会が前髪をぱさっとかき上げた

 

「仕方ない、特別に教えてやろう。私の名前は鍾士季だ!将来私は必ず偉くなる。覚えておいて損は無いぞ」

 

と、自分でも最高の仕草で決めてみせる

 

が、リンの反応が以外にも薄く・・・・・・

一度だけ灰青の瞳を瞬かせた後、また深々と頭を下げた

 

「鍾士季様ですね。ご丁寧にありがとうございます」

 

それだけ言うと、ふわりと銀糸の髪を揺らして扉に手を掛けた

 

「では、失礼致します」

 

そう言って、もう一度頭を下げると、そのまま静かに退出していった

 

鍾会はその姿を見送った後、はっと我に返った

 

「しまった…! 何者か聞き損ねたではないか・・・・・・っ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

用件が済んだ事を司馬昭に伝えた後に、ある事に気付いた

そうだ、司馬昭殿なら彼女の事を知っているのではないか・・・・・・?

 

そう思うと、どうしても聞いてみたかった

本来なら、あまりこういった事は好きではないが・・・・・・

 

仕方ない・・・・

 

「司馬昭殿、お聞きした事があるのですが」

 

「ん?何だよ。鍾会が俺に訊きたい事って珍しいなー明日は雪か嵐か…」

 

その言葉に、思わずむっとする

 

「茶化さないで頂きたい!訊きたい事というのは、あのリンとか言う女の事です」

 

「リン・・・・・・???」

 

司馬昭が誰の事だ?と首を捻る

少しの間、そうしていたが…瞬間、にやりと笑みを作り

 

「何だよーお前の女の話か? わりぃけど、部下の女関係までは流石の俺でも把握してないぜ? お前も隅に置けないなー惚気は他でやれよ」

 

「ち・が・い・ま・す!」

 

全力で否定する

 

「私が言っているのは、パドゥマ・リンという銀髪の―――!」

 

と、そこまで言ってある事を思いだした

 

彼女は言っていなかったか?

こちらの言葉では、蓮華と言う―――と

 

「蓮華です! 蓮華という名の女ですよ! 銀髪で灰青の瞳の!!」

 

その名を聞いて、司馬昭が「ああ」とぽむっと手を叩いた

 

「なんだよ、蓮華の事か。って、なんでお前蓮華の事知ってるんだ?」

 

と、そこまで言った後、またにやりと笑った

 

「はっはーん。 さては、もう目を付けたのか? 早いなーお前。 どんだけ早いんだよ。 あいつが来てからまだ三日も経ってないぜ?」

 

「だーかーらー! 違うと言っているじゃないですか!!」

 

わなわなと鍾会の手が怒りで震えている

司馬昭は「まーまー」と言いながら、鍾会の肩を叩いた

 

「冗談だって! な? 本気にするなよ。 相変わらずお前は、固いなぁ~」

 

「司馬昭殿の、その手の冗談は聞き飽きました! 結局、あの女は何者なのですか!?」

 

「蓮華か? あいつは占者だよ」

 

「は? 占者・・・・・・?」

 

あまり聞きなれない言葉に、鍾会が顔を顰めた

 

「それは・・・つまり、易や、風水とか・・・・そういうのを生業にしている者の事ですか?」

 

「蓮華は、占星術が得意らしいぞー石と占星盤とかいうのを使って読むんだと。 これが、すげぇー的中率なんだよ」

 

「はぁ・・・・・・」

 

占術にはあまり興味がなかったせいか、さっぱり分からない

 

「リンが占者だというのは分かりましたが…では、あの姿は何ですか?」

 

彼女の銀糸の髪に、灰青の瞳はあまりにも見知っている姿とかけ離れている

すると、司馬昭はうんうんと頷き

 

「俺も、あれを初めて見た時は驚いたよなー。あの髪、本物なのかって思わず聞いちまったよ」

 

驚くよなーと同意を求めて来られるが

今、求めているのはそんな事ではない

 

鍾会は、苛々しつつも何とか平静を装う

 

「そ・れ・で? 何処の者なんですか!」

 

「ん?ああ、西蔵だよ。 蜀よりも西の。 何って地域だったか……つー…???」

 

「……もう、結構です」

 

恐らく、その土地の名前を言いたいのだろうが…

聞くだけ無駄だと判断した

恐らく、その名は出てこまい

だが、一つ分かったことがある

どうやら、彼女は漢人では無いらしい

西蔵といえば、益州よりも西の地だ

 

だから、あの髪の色なのか…と、納得する

恐らく、西洋の血でも混ざっているのだろう

 

てっきり、異形の者かと思ったが…

どうやら、人間であることには間違い無いようだ

 

すると、不意に司馬昭が鍾会の肩に肘を置いた

 

「で? どうよ、鍾会。 蓮華を見た感想は? あの銀糸の髪に吸い込まれそうな灰青の瞳。 一目見た瞬間から虜になっても仕方ねぇよなぁ? 惚れちゃった? 惚れちゃった?」

 

にやにやと司馬昭の顔が近づいてくる

 

「~~~~~~~っ!!」

 

鍾会は顔を顰めながら、思いっきりその手を払いのけた

 

「生憎と、その様な下世話な感情は持ち合わせておりませんので。 し・ば・しょ・う・ど・の・と・ち・が・っ・て!!」

 

「んだよー、面白くねぇなぁ~」

 

「面白くなくて、結構です!」

 

そう言い捨てると、ずんずんとその場を離れようとした

すると、背後から司馬昭の声が聞こえてきた

 

「ならいいけど…気を付けろよー。 蓮華は陛下のお気に入りだからな―――! 間違っても、惚れたりするなよ―――!!」

 

とか聞こえていたが、鍾会は振り返る事無くその場を離れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                          ※                    ※

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リンの所在は、いつも直ぐに分かった

初めて会ってから、彼是三日経ったが・・・・・・

彼女の容姿はやはり目立つらしく何処へ行っても彼女の話が耳に入る

 

どうやら、リンは本当に魏王・曹髦のお気に入りらしく

よく、陛下の御前で占っている様である

その的中率は百発百中らしく、その腕は大変素晴らしいとの評判だ

それに加え、あの容姿

銀糸の髪に灰青の瞳は、さも神秘的に見えるらしく彼女の言葉は“天からの御言葉”として称されていた

 

行き交う侍女が、この間恋愛運を占ってもらったなどと話している

 

リンは分け隔たりなく占ってくれるらしく、宮城ではかなりの人気の様だ

 

「ふん…占いに頼るなどくだらない」

 

鍾会は、ずんずんと大股で廊下を歩きながら、ぶつぶつとそうぼやいていた

ふと、視界に見たくもない巨体が入ってきた

 

あれは間違いなく・・・・・・

旧式の鄧艾ではないか

 

この廊下は使えぬ

と思い、反転しようとした時だった

 

その巨体の影から、さらりと銀糸の髪が見えた

はっとして、よくよく見ると・・・・・・

あの鄧艾の影に彼女が―――リンが居るではないか

 

しかも、何やら親しそうに話している

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

何故だか、無性に腹が立った

 

リンは、何故あの旧式と話しているのだ!?

私と話した時は、あんなに楽しそうにしていなかったではないか!

 

それが、余計に腹立たしかった

 

鍾会はむっとしたまま、大股で二人に近づいた

 

「おい、リン!」

 

呼ばれて、リンが鍾会に気付いた様に声を洩らした

 

「鍾会様・・・・・・こんにちは」

 

そう言って、にこりと微笑んだ

リンの声に、鄧艾も鍾会に気付き笑みを浮かべる

 

「これは、鍾会殿。如何なされた?」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

鍾会はむっとしたまま、じぃーと鄧艾を睨んだ

そして、リンの方を向くと声を大にして

 

「おい、リン。こんな旧式と、一体何を話しているんだ!」

 

そう問うと、リンは一度だけその灰青の瞳を瞬かせた後、またにこりと微笑んだ

 

「鄧艾様が、占星術にご興味がおありの様なので」

 

「蓮華殿の星読みの力は素晴らしいです。彼女の力ならば、天候を読む事すら出来るでしょうな」

 

「そこまで万能では御座いませんよ?」

 

「いえいえ、ご謙遜なさる事はありますまい」

 

と、話に花が咲いている・・・・・・気がする

はっきり言って…ものすっっっっっごく面白くない

 

「リン、来い!」

 

鍾会は、リンに向かって手を伸ばすと、その手を掴み思いっきり引っ張った

 

「・・・・きゃっ」

 

いきなり引っ張られたので、リンは体制を崩してしまった

そのまま、鍾会の腕の中に倒れてしまう

 

「んなっ・・・・・・!!?」

 

突然の接触に鍾会が驚愕の声を上げた

自分の腕の中にいるリンを見て、顔を真っ赤にする

 

「なっ・・・なっ・・・なっ・・・何を・・・・・・っ!!!!?」

 

わたわたと慌てながら、口をぱくぱくとさせた

瞬間、はたっと自分の手の位置に気付く

手の位置←リンの肩と背

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「な―――――――っ!!!!!?」

 

鍾会が慌てて手をバッと上にあげた

 

「ち、ちちちちち違うぞ!? 私は、けっっっっっしてわざとでは………っ!? こ、ここここれは、不可抗力だ……っ!!」

 

そう大声で叫びながら、首を千切れんばかりに思いっきり振った

 

そんな慌てる鍾会とは裏腹に、リンがゆっくりと顔を上げた

 

「申し訳ありません、鍾会様。 直ぐに・・・・・きゃっ」

 

リンが言葉を言い切る前に、鍾会がばっとリンの腕を掴んで彼女の身体を離した

余りにも突然だった為、リンが驚いた様にその灰青の瞳を瞬かせた

 

「わ、私は、無実だ! 下心などないからな!!」

 

「・・・・・・は、はい。分かっております・・・」

 

リンがそう答えると、鍾会が激しく頷く

 

「そ、そうか! な、ならいいんだ!」

 

そう言って、ほっとした様に肩を撫で下ろした

 

「あ、あの・・・・・それで、鍾会様?」

 

不意に、リンが口を開いた

鍾会が、ぱっと慌てて顔を上げた

 

「な、何だ?」

 

「えっと・・・・その・・・手を離して頂けると・・・嬉しいのですが・・・・・・」

 

「は・・・・・? 手?」

 

手・・・・・・?

手を見る←リンの腕を掴んだまま

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

 

叫ぶと同時に、鍾会がばばっと離れた

再び顔を真っ赤にさせて、首をぶんぶんと横に振った

 

「違ぁぁぁう!! 私は疾しい気持ちはこれっぽっちもなぁぁぁい!!!」

 

「・・・・・・はい、分かっております」

 

リンが瞬きをさせながら、そう答えた

 

「鍾会殿? 大丈夫ですか?」

 

鄧艾が、心配そうに鍾会に声を掛けた

その声にはっとすると、慌ててふんっと顔を背けた

 

「お、お前に心配される謂れなど無いわ!」

 

顔を背けてそう言い切った時だった

突然、くすくすという笑い声が聞こえてきた

 

見ると、リンが口を手で押さえて笑っていた

 

「ふふ・・・・・、鍾会様って面白い方ですね」

 

そう言って、くすくすと笑う彼女の姿は、先程鄧艾と話していた時よりも楽しそうだった

鄧艾殿に勝った!!

 

・・・・・・筈なんだが、何だか複雑だった

これは、本当に勝ったのか・・・・・・??

 

これではリンの鍾会に対する認識が“面白人間”になってしまうではないか

 

はっきり言って・・・・・・

 

それは不本意だ

不名誉な事この上ない

 

英才教育を受けたこの私が・・・・・・っ!

面白人間という認識をされていいものか!? いや、よくない!!

 

「リン!!」

 

鍾会は、ドンと胸を叩いた

 

「私は、優秀な人間だ!!」

 

「はい・・・・・・?」

 

「英才教育を受けた、将来有望な人間なのだ!!」

 

「・・・・・・はい」

 

「だから、けっっっっっっっして、面白人間などではなぁい!!」

 

大真面目にそう言う鍾会を見て、リンがきょとんとしながら灰青の瞳を瞬かせた

それから、にこりと微笑み

 

「分かっておりますよ。鍾会様は大変優秀な方なのですよね?」

 

リンがそう答えると、鍾会はほっとした様に顔を綻ばせた

 

「そ、そうか、分かっているならいいんだ」

 

「はい」

 

ちらりと微笑みながらそう答えるリンを見る

彼女はとても神秘的で、清らかで美しかった

 

「・・・・・・・・・・・・っ」

 

はっと我に返り、慌てて視線を反らす

 

くっ・・・・・・! 私とした事が・・・っ!!

 

不覚にも彼女に―――リンに見とれてしまった

“綺麗だな・・・・・・”などと思ってしまった

 

脳裏に司馬昭が言った言葉が思い出される

 

『間違っても、惚れたりするなよ―――!!』

 

「・・・・・・・・・・・・っ!」

 

鍾会は、ぶるぶると首を振った

 

無い!

断じて無い!!

そんな事、あり得ない!!

 

私は、占いなど信じておらぬ

だから、彼女の事も信じておらぬ!

 

だが・・・・・・

 

ちらりと、またリンを見た

リンが、可愛らしく小首を傾げている

 

「~~~~~~~っ!!! 私は失礼する・・・・っ!!」

 

ふんっと顔を反らすと、そのまま反転してずんずんと大股で歩き去って行った

だから、リンと鄧艾が顔を見合わせて首を傾げている事など知る由もなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 続

 

 

とりあえず、話がそれたので…小タイトル変更ww

 

どうやら、夢主は西蔵の方らしいです

ちなみに、西蔵とはチベットの事です

ついでに言うならば、チベットはまだ吐蕃すら建立していない時代です

三國風?に言えば…羌族?もどき?

羌族は色々種類(笑)があるので…(-_-;)

 

って、占いのネタまで入らなかったぁ~~∑( ̄△ ̄)

 

※鍾会が残念なのはオフィシャルですv

 

2011/05/27