仲間的10のお題4
◆ 03:笑おう、笑わせよう!
(ワンピ:『MARIKA』より:麦わら一味)
「どうする?」
「う~ん…どうするよ…」
「それを考えてんだろうがぁー!!!」
ゴーイング・メリー号のダイニングでは会議が開かれていた
参加者は、レウリアを覗いた4名+1名
ゾロ・サンジ・ウソップ・ルフィの4人だ
その様子を、本を読みながらナミが傍観している
事の発端はこうだ
いつもの様に甲板ではしゃいでいたウソップとルフィ
やんややんやと周りにちゃちゃを入れながら、ぐるぐるしていた
そこへ、サンジからの差し入れのゼリーがやって来た
大喜びのルフィとウソップはそれを受け取ると、「うまー!!!」と更にはしゃぎだした
が、横から伸びてきた手がサンジの持っていたトレイからゼリーを奪い一言
「まぁまぁだな」
ゾロである
それに激怒したサンジとゾロの喧嘩が勃発
それを煽るルフィとウソップ
足と剣が飛び出した瞬間それは起きた
突然船内のドアが開きレウリアが何かを持って出てきた
が――――出るタイミングが悪かったのか
その持っていた書物にサンジの蹴りとゾロの刀が……
書物の端が切れ。背表紙にはくっきり靴の跡
「あ…貴方達…何てことしてくれるのよ―――――――――!!!!!!」
と、レウリアが激怒して女部屋に閉じこもった
という、顛末だった
ちなみに、ナミは上のフロアで寛いでいたので、被害にはあっていない
のだが、レウリアが激怒しているせいか…彼女に付いている風の精霊のネフェルティが船外で大暴れしており…まるで大嵐の中に放り込まれたよ 状態だったのだ
そこでレウリアの機嫌を直すべく会議が開かれているのである
その時だった
ルフィが一言
「てか、リアも心狭いよなァ~たかが本一冊だろ? そこまで怒る事ねェじゃん」
と、心空気読め的な台詞にナミが一言
「あの本、あれ、精霊文書でしょ。 すごーく高価な書物よ…中に描かれている精霊によっては何千万ベリーレベルの…」
「大変だァ―――――――――――!!!!!!!」
流石のその金額に、ルフィも事態がヤバい事に気付いたのか、慌ててダンッとテーブルを叩き
「早くリアの怒りを収めねーと……おれ達、死ぬ!!!」
流石は義理とは言え、姉弟(正確には叔母甥)
レウリアが精霊文書をどれだけ大切にしているか知っている様だった
だが、他のメンツは知らないらしく……
「リアさんだって、きっとそこまでしねェよ。 大げさなんだよ」
と、呑気に構えていたサンジに、ルフィは「サンジは知らねェから言えるんだよォ!!!」と叫んだ
流石のサンジもルフィの慌て様に疑問を持ったのか…ごくりと息を飲み
「そ、そんなにヤバいのか……?」
サンジのその問いに、ルフィがぶんぶんと大きく頷いた
「あれは、まだおれが村にいた時の話だ…一度リアの持っていた精霊文書で遊んでいた事があって…それを発見したリアは……」
「リアさんは…?」
ごくりと皆が息を飲む
「おれ達全員を海に張り付けにして、その周りをネフェルティで大嵐にしやがったんだァ~~~~!!! それも、1週間!!!!」
ピシャ―!!!!!! と、ダイニングに稲妻が走った
遊んだだけでその仕打ち
今回は、足跡付けて、一部ページを斬ってまでいる
それも、原因はルフィとウソップが煽ったからヒートアップしたせいだ
「ちょっと待ってよ!!」
その時、ナミが立ち上がった
「じゃぁなに!? リアの怒りが解けるまで今度は一ケ月とかこの状態じゃないでしょうね!!? 船が沈むじゃない!!! 冗談じゃないわよ!!!」
「カヤに貰った大切な船だぞ!!」
ウソップもそれは困るらしく、声を大にして叫んだ
「だったら……………さっさと謝ってきなさぁぁぁぁい!!!!!」
どかーんと、ナミが4人をダイニングから嵐の甲板へ蹴りだした
***
先鋒:ウソップ
「リア~~~、そう怒るなよォ…悪かったって」
とへらへらして謝って来たのを見たレウリアがゆっくりと振りかる
その後ろにはどす黒いオーラが漂っていた
「なに? 私は用は無い、去ってくれる長い鼻の人…なの?」
「人扱いすらされなかった………」
ずーんと、嵐の甲板で落ち込むウソップ
次鋒:サンジ
「リアさ~~ん、リアさんの好きなマカロン焼いたよ~おひとつどうぞv」
「………お腹空いてない。 食べ物で釣ろうなんて浅はかでないの」
「おれの…おれのマカロンが……っ」
まさかのレウリアにマカロンをぐしゃりと潰され、サンジのダメージは大きかった
中堅:ゾロ
「あ~たかが本だろ? 別に一杯あるんだからいいじゃねェか、一冊や二冊…」
「…………あれ、一冊1千万ベリーだけれど…なに? 弁償してくれるの?」
「金が…金がおれを苦しめる…っ!!」
ゾロ、まったく相手にされず惨敗
このままでは、レウリアだけでなく、ナミにまで殺されかねない!!
「ルフィ!! お前だけが頼りだ!!!」
「頼んだぜ…おれは、もう駄目だ……」
「……………うう」
「うわ~~~ん! ウソップ! サンジ! ゾロォ~~~~~!!! くっそぉ~リアのやつぅ! 仇は取ってやるからな!!!」
既に、主旨がずれている
主将:ルフィ
「リア―――――――!!!!」
ばぁーんと、思いっきりルフィが女部屋のドアを開けた
瞬間、ギロリと、レウリアが振り返る
「なに…? 私は用はないけれど?」
冷え冷えとする声に、様子伺いをしていたウソップ・サンジ・ゾロがごくりと息を飲む
「おれは話がある!!!」
どーんと、胸を叩くとずかずかとレウリアに近づいた
そして……
「ごめんなさい」
謝った――――――――――!!!!
まさかの「ごめんなさい」攻撃に、他の皆が驚いた
だが、レウリアには通じたのか…
小さく息を吐くと、「まったく…」とぼやいた
「最初っからそうやって謝っていれば、許してあげるのに……」
「「「えええ!?」」」
まさかの答えに他の3人が驚きの声を上げる
言われてみれば…誰も謝っていなかった!!
「「「す…すみませんでしたァ―――――――」」」
と、突然後ろの3人が土下座したものだから、レウリアがぷっと吹き出したかと思うと……
「はは、あはははは! 3人とも土下座って…っ! ふふふ、許してあげるわ」
レウリアが笑った
瞬間、ネフェルティがしゃらんっと音と共に、レウリアの傍にやってきた
次第に、波が穏やかになりいつもの平穏な気候に戻る
なんとかレウリアの怒りは収まった様だった
その事にほっとする3人+わかっていないやつ1人
が……
「でも……」
「「「え“???」」」
「次、やったらどうなるか…分かってるわよね?」
と笑顔で言うが、その後ろには氷よりも冷たいオーラが漂っていたとかなんとか……
大分主旨がずれているwwww
当初の予定では、怒らせている夢主を笑わせて機嫌を取ろうという話でしたw
どうしてこうなったww
2015/08/05