MARIKA

-Blue rose and Eternal vow-

 

  Act. Ⅱ アーロンパーク 6

 

 

 

―――ココヤシ村

 

「おい、アーロンが村へ来るぞ!!」

 

「何!?」

 

ざわりと、村中がざわめいた

お互いに顔を見合せる

 

「……何の用だ?」

 

「“貢金“ はまだ収めたばかりじゃないか!」

 

その時だった

ヤシの木の下のテラス椅子に座った傷だらけの男が小さく息を吐いた

カラカラカラと、男の帽子に付いていた風車が回るのを止める

 

「…たぶん、私の武器が見つかった件だろう。みんな、家へ入ってくれ」

 

「ゲンさん……」

 

それは、このココヤシ村の駐在のゲンゾウという男だった

その時だった

ザッザと、アーロンパークの方から魚人たちがやってくる足音が聴こえてきた

 

「きた!」

 

村の青年の一人がそう叫んだ

ひゅううううう…と風が吹き、砂埃が吹き荒れる

 

村人たちは皆 家に入り、じっと身を潜めた

ただ、一人 ゲンゾウを除いて

 

その中を、ざっざっという音と共に、幾人もの魚人たちが通り過ぎていく

その中心には、あのアーロンがいた

 

アーロンは、ゲンゾウの前に躍り出ると大きさのその身体でヤシの木のテラスに手を掛けた

そして、その下に座るゲンゾウを見ると、にやりと笑みを浮かべて

 

「てめェだったのか。3日前、剣を所持していた野郎ってのは」

 

アーロンのその言葉に、ゲンゾウは抵抗するでも言い訳するでもなく、ただ静かに頷いた

 

「あァ、そうだ」

 

カラカラと、ゲンゾウの帽子の風車が回る

 

「私はもともと、武器を眺めるのが好きだからな…。あんたの支配下じゃあコレクションも認められんのかね」

 

ゲンゾウのその言葉に、アーロンはくっと喉の奥で笑った

 

「あァ、困るね。武器は邪念と暴力しか生まねェ!! 平和を害する一番の原因になる」

 

その様子を家の影からノジコとウソップが見ていた

 

「デケェ……!あれが、アーロンか!!!」

 

予想外のアーロンの身体の大きさにウソップが口をあんぐりと開ける

 

「に、人間じゃねェ!!

 

「ま、魚人だからね」

 

「そだね…(涙)」

 

ウソップの言葉に、鋭くノジコの突っ込みが入る

だが、辺りを見渡してもアーロン一味の幹部だというナミの姿は無かった

きっとアーロンパークにいるのだ

 

そんなノジコとウソップがいるとも知らないアーロンは、ゲンゾウを見て

 

「おれの支配下には20の町村がある…“反乱者” は困るんだ。管理者としてな…」

 

頼んだわけでもない支配

“管理者“ と名乗ったアーロンは、そう言うとギシリとヤシの木の屋根に手を掛けた

屋根がビキビキ…と唸りを上げる

 

「大港町 “ゴサ” は、反乱した町として、他の町村へのみせしめ(・・・・)に消した!! “貢金” を払えなかった失態は、おれ達への反乱(・・)を意味するからだ!」

 

アーロンのその言葉に、ウソップは首を傾げた

 

「おい、“みつぎきん”って……?」

 

ウソップの問いに、ノジコはまっすぐアーロンを睨みながら

 

「その名の通り、あいつらに差し出してる金の事さ。あたし達は、あいつらから自分の命を金で買ってる(・・・・・・・・・・・)んだ。大人も子供もみんなね」

 

「!」

 

「そして…村で一人でも “貢金” を払えない奴らいたら…!! たった一人でもいたら、“ゴサ” の町の様に潰されるんだ……!!」

 

ウソップは、ごくりと息を飲んだ

 

「じゃ、じゃぁ、あのデカイ町がたった一人の為に……!?」

 

「それが、アーロンの支配…“種族主義” のあいつらは、人間(・・)を殺す事なんかなんとも思っちゃいない」

 

なんなんだそりゃぁ…

メチャクチャじゃねェか…!!

 

ウソップが、アーロンの方を見た

何度見て目を疑いそうになる

 

大きな身体に、ノコギリザメの様な長い鼻、紫色の肌に大きな口 ギザギザの歯

人間とは、まったくかけ離れた存在だった

 

「いいか、下等な人間は!! 何も考えず、ただせっせと働き金を収めてりゃいいのさ!! おれには、莫大な資金が要る!! てめェらの収める “貢金” は、やがてこの東の海(イーストブルー)を治める “アーロン帝国” の礎となるんだ!!!」

 

アーロンのその言葉に、ウソップは今度こそ絶句した

 

「ア…アーロン帝国ぅ!!?」

 

ノジコも、ギリッと奥歯を噛み締める

 

東の海(イーストブルー)を、まるごと魚人の帝国にする気か!!? アイツらは……っ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      ◆      ◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャン…ギイィ……

遠くの方で、鍵が開けられる音が聴こえてくる

 

コツ…コツ…コツ…

 

近づいてくる足音

差し込まれる光

 

ゾロは、ゆっくりと目を開けた

すると、逆光で表情はよく見えないが…その暗がりの中に人影があった

 

ナミだ

 

ナミは すっとゾロを見下ろすと、小さく息を吐いた

キラリ…ナミの持っていたナイフが光る

 

瞬間――――

 

ザシュ……

ザン ザシュ…!

 

「!」

 

「さっさと、逃げて。 アーロンが戻らない内に」

 

それだけ言うと、ナミはそのまま何処かへ消えてしまった

残されたゾロの元には斬られてバラバラになった縄と、自由になった手足

そして、ゾロの刀が置かれていたのだった――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウソップは、ごっくんと息を飲んだ

 

「“アーロン帝国” って…“国家” を作ろうとしてんのかよ、あいつらは……!!」

 

聞いただけでも、ゾッとする話だった

 

東の海(イーストブルー)をまるごと “魚人の帝国” にするって…おれの育った村だってあるんだぞ!?」

 

「なるようになっちまうさ。あたし達だって、ただ黙って耐えるしかない。今はね…!!」

 

その時、ノジコが不思議な言葉を呟いた

 

「…………? 今は…?」

 

今はとはどういう事だろうか?

ウソップが首を捻ったその時だった

 

 

 

「うわァ!!!」

 

 

 

ドカッ!!!

 

突然、轟音が鳴り響いた

 

「何だァ!?」

 

ぎょっとして、慌てて声のした方を見る

すると、そこにはアーロンに首を掴まれ持ち上げられたゲンゾウの姿があったのだ

 

「ゲンさん!!?」

 

カラカラ…とゲンゾウの風車が緩く回る

 

「武器の所持は、立派な反乱(・・)だ」

 

そう言って、アーロンはゲンゾウの首をギリリと締め上げた

 

「あ…う……」

 

ゲンゾウが叫び声にならないうめき声を上げた

 

ギギギギギギ……ドカン…

ゲンゾウの座っていたテラスのヤシの木の屋根が音を立てて崩れ落ちた

 

「おれ達の支配圏の平和を乱す原因になる。以後、てめェの様な反乱者を出さねぇ為にも、ここで殺して他の町村の人間どもにみせしめ(・・・・)なきゃいけねェ!!」

 

「ぐ………」

 

それを見たウソップは、仰天した

 

「ウソだろォ…武器持ってただけで……!? そんな事で、人を殺すのか!?」

 

「……………っ!! そんな勝手な……!!」

 

だが、ノジコは違った

今までじっと見るだけだったが、今度と言う今度は耐えられなかったのだろう

突然、そう叫ぶとアーロンに向かって走り出した

 

「お…おい! おいって! お前っ、戻ってこい!! 死ぬぞ!!」

 

だが、ウソップの制止も聞かずにノジコはアーロンの前に躍り出ると力の限り叫んだ

 

「そんな勝手な話があるか! アーロン!!」

 

「ん……?」

 

そこで、初めてアーロンが振り返った

だが、ノジコは退かなかった

アーロンをキッと睨みつけると

 

「あたし達は、この8年間かかさずちゃんと “貢金” を収めきたんだよ!! 今更、反乱の意思がある訳ないだろう!? ゲンさんから手を離せ!!」

 

すると、それまで見るだけだった他の村の人達も家から出てきだした

 

「そうだそうだ!」

 

「別に、武器を使った訳でもないじゃないか!!」

 

「やめてくれ! ゲンさんを離せ!!」

 

気が付けば、村の大人達全員がアーロンたちを囲む様に家から飛び出して来ていた

だが、アーロンはハッと息を吐き

 

「武器の所持が反乱の意思だとおれは言ってんだ。この男には、支配圏の治安維持の為死んでもらう!! それともなにか……?」

 

ギロリとアーロンが村人たちをその口元に笑みを浮かべて睨みつけた

 

「村ごと消えるか……?」

 

「……………!!」

 

「てめェら一人でもおれに手を出せば、村の消滅は免れねェ」

 

「…………っ!!!」

 

「おれは、どっちでもいいんだぜ…」

 

「く……っ」

 

ギリッと、村人達全員が歯を食いしばる

その時だった

 

「みんな、家へ入れ……!! ここで暴れては私達の8年間が無駄になる…!! 戦って、死ぬ事で支配を拒むつもりなら、8年前のあの時すでにそうしていた…!!」

 

「……………!」

 

「だが、みんなで誓った筈だ。私達は ”耐え忍ぶ戦い“ をしようと!! 生きる為に!!!」

 

「ゲンさん……!!」

 

「しかし……!」

 

ゲンゾウのその言葉に、アーロンはにやりと笑みを浮かべた

 

「高説だな!! 良い事を言う。そう―――生きる事は大切な事だ。生きているから楽しいんだ」

 

そう言って、ゲンゾウの首を掴んだまま高く持ち上げた

そして――――

 

「そう―――たとえ………お前の様な虫けらでもなァ!!!」

 

瞬間、アーロンがゲンゾウを力の限り家の壁に叩きつけた

 

「ぐあ……っ!!」

 

がはっと、ゲンゾウが口から血を吐き出す

 

「………ゲンさん!!」

 

「生物は、みな生まれながらに平等じゃねェんだよ! シャハハハハハハ!!!」

 

ボタボタと顔から血を流すゲンゾウの頭を鷲掴みにすると、アーロンは高々と笑った

 

「人間は、人間なりに生きてりゃいいんだよ」

 

そう言いながら、バシッとゲンゾウの身体を地へ投げ落とす

これには村人はもう黙ってはいなかった

 

「てめェ……!!!」

 

思わず、村人の一人が反抗する様に叫んだ時だった

 

 

 

 

 

「やめろ!!」

 

 

 

 

 

瞬間、ゲンゾウの声が辺り一帯に響いた

 

「絶対に…手を、出すな……!!」

 

血を吐きながら、そう村人たちに訴えた

 

「だけど、ゲンさん…!」

 

尚も食い下がろうとしない村人たちにゲンゾウはバッと片手を広げて止めに入った

 

「死んでしまっては、全てが終わってしまう…!! “耐え忍ぶ戦い” をやめるな…私が死んでも――――!!」

 

その時だった

 

「いい覚悟だ!」

 

アーロンの声が響いたかと思った瞬間、ゲンゾウの身体がぐいっと突然持ち上げられた

アーロンだ

アーロンは、空高くゲンゾウの身体を上へと持ち上げると―――

 

「いいか人間ども、よく見ておけ。かけらでも邪念を持った奴がどうなるか――――」

 

「!!!」

 

「ゲンさん……!!!」

 

 

 

「――――これが、見せしめだァ!!!」

 

 

 

そう叫ぶな否や、アーロンは力の限りゲンゾウを頭から地面に叩き落とそうと――――

 

 

 

 

 

 

「“火薬星” ィ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

瞬間、それは起きた

突然、ゲンゾウを地へ殴り落とそうとしていたアーロンがドウンッ!!!という音と共に爆発したのだ

 

ゲンゾウが、アーロンの手から離れて地へと叩き落とされる

 

「な、何事だ!?」

 

「アーロンさん!!」

 

ざわりと、魚人達が一斉に騒ぎ出した

辺りを見渡す

 

「…………見ろ!! あそこだ!!」

 

「屋根の上に誰かいるぞ!!」

 

「てめェ、何者だ!!」

 

魚人の一人がそれに気付き、指さす

一斉に、皆がそちらの方を見た

 

そこにいたのは―――――……

 

「おれの名は、勇敢なる海の戦士!! キャプテ~~~~ン・ウソップ!!!」

 

そこには、ゴーグルをしたウソップが立っていたのだ

……足をがくがくと震えさせながら

 

「………あいつ……!」

 

ノジコは、ウソップを見てハッとした

 

「誰だありゃぁ……!!」

 

村人たちも、ウソップを見てざわめき出す

だが、ウソップは震える足を鼓舞しながら叫んだ

 

「世界はおれを恐れ、魔界から来た男 “ウソップ大魔王” と呼ぶ!! 今、逃げ出せば許してやろう!! おれには、8千人の部下が――――」

 

「アーロンさん、あいつだ!! さっき、取り逃がしちまった奴!!」

 

ウソップが言い終わらない内に、あの時追い掛けて来ていた魚人がそう叫んだ

その時だった

ドスの聞いた声が辺り一帯に響いた

 

「何万人でも連れて来てみろ。一人残らずヒネリ潰してやる……!!」

 

明らかに、怒気の混じったその声にウソップがだらだらと汗を流し始める

 

「うげっ…!! ビビってねェし、“火薬星” も効いてねェ!!」

 

だが、アーロンの怒りはそれだけでは収まらなかった

どんどん纏う空気が異様なほどの威圧感に包まれていく

 

「たかが人間が………!!!」

 

 

 

 

 

 

「下等な人間が!! おれに何をしたァ!!!!」

 

 

 

 

 

そう叫ぶな否や、アーロンは突然ウソップの昇っていた家をガシッと掴み上げたかと思うと――――

 

「うわああああああああ」

 

ウソップの足元が、ぐらぐらと揺れた瞬間

アーロンがその家をその手で持ち上げたのだ

二階建ての大きなその家をだ

 

ざわっと、村人たちがどよめきだす

慌てたのは、村人たちだけではなかった

 

「アーロンさん、ちょっと待って!!また村を消しちまう気か!?」

 

「人間の集落なんざ潰すのは簡単だが、おれ達の目的は支配だ!!」

 

「ゴサに続いて、また “貢金” の取り口が減っちまうぞ!!」

 

だが、アーロンは止まらなかった

 

「減りゃぁ、また増やすまでだ!!! おれ達は―――――」

 

グアッとそのままその家を持ち上げたかと思うと

 

 

 

「“至高の種族”だぞ!!!」

 

 

 

思いっきりウソップごと家を投げ飛ばしたのだ

ドゴオオオン!!!という音と共に、言えばバラバラに崩れ落ちていく

 

「!!!!」

 

「今度は村が……!!!」

 

 

ギギギギギギ ドシャーン

 

 

「あいつは……!!!?」

 

ノジコが真っ青な顔で、ウソップを探す

その時だった

 

顔いっぱいに汗を流したウソップが、ぜーぜーと息をしながら崩れた家の中から這い出てきた

 

「危ねェっ!! 死ぬっ、死ぬっ!!!」

 

それを見た魚人が

 

「まだ生きてるぞ!!」

 

「やべっ!!」

 

それに気付いたウソップが慌てて逃げ出す

 

「追え! 逃がすな!!」

 

わぁっと魚人達がいっせいにウソップめがけて追い始めた

 

 

「とっ捕まえてブチ殺せ!!!」

 

 

だが、アーロンの怒りはそれだけでは収まらなかった

尚も暴れようとするアーロンを魚人達が必死に取り押さえる

 

「おい! アーロンパークに戻るぞ!! このままじゃ、マジでこの村も吹き飛ばしちまう!!」

 

魚人達がなんとか、アーロンを取り押さえるとそのままアーロンパークへと引きずって行く

 

「絶対に逃がすんじゃねェぞ! おれ達を何だと思ってるんだァ!!!」

 

そう叫びながら、アーロンは部下に引きずられる様に連れて行かれた

 

その後ろで、攻殻的な身体をしたエイの魚人が去り際に

 

「日を改める。命拾いしたな」

 

それだけ言うと、魚人達は去って行った

 

ドクターがゲンゾウを支える様に手を貸す

去っていく魚人達をただ見送る事しか、彼らには出来なかった―――――………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   ****    ****

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すまぬ…みんなには迷惑を掛けた…」

 

ドクターから傷の手当てを受けながら、ゲンゾウは皆に謝罪の言葉を述べた

だが、誰もゲンゾウを責めたりはしなかった

 

「何言っとるんじゃ、あんたが悪いんじゃない!」

 

ドクターが傷の手当てをしながら、そう言う

 

「そうとも!」

 

村の皆も、ドクターの意見に賛同する様に頷いた

 

「しかし、さっきの若者は一体……」

 

その時だった

 

「みんな、久ぶしね」

 

「!」

ハッとして皆が振り返ると、そこには花束を持ったナミがいた

 

「ナミ……」

 

「ナッちゃん……」

 

すると、今まで集まっていた村人たちは顔を見合すと無言のまま家へと入って行った

バタン… バタン…と、次々と家の扉が締められる

 

気が付けば、辺りはしーんと静まり返っていた

 

残ったのは、ゲンゾウとドクター

そして、ノジコだけだった

 

「どうしたの? あんたが、村の真ん中通ってくるなんて」

 

ノジコがそう言いと、ナミはちらりと崩れてボロボロになった家を見た

 

「……大きい音がした…アーロンね……」

 

ゲンゾウもドクターも何もしゃべらなかった

ただ、ゲンゾウの風車だけがくるくると回っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海の見える丘の上

そこに十字に象られた棒が刺さっていた

 

墓だ

 

ナミは持って来た花束をそこに置くと、その墓の前に座った

 

「……後…7百万ベリー……」

 

木の陰から見ていたノジコはくすっと笑みを浮かべ

 

「相変わらず、評判最悪だよあんた」

 

ノジコのその言葉に、ナミはくすっと笑みを浮かべ

 

「まーね、海賊だもん。でも、アーロンは話の分かる奴よ。お金で全て事が運ぶから。あいつとの約束までもう少し…」

 

バサバサバサと、鳥が羽ばたいていく

 

「何が何でも一億ベリー稼いで…私はこの村を買うの!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「逃げろなんて言われても…おれはここ以外目的がねェんだよなぁ……」

 

ゾロはそう言いながら、アーロンの座っていた椅子にどっかりと座り胡坐をかいた

床には、倒しきった魚人の数々

そこには、ゾロ以外誰も立っていなかった

 

「あの女連れ戻すってのが、ルフィとの約束だしなァ……」

 

はぁーと息を吐き頭に手をやる

 

 

 「さて…どうしたもんかね……面倒な事になってきたぜ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      ◆      ◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザザザザザ!!

ウ”モゥゥゥゥゥ―――――

 

船をあの牛が引っ張っていた

正確には、強制的に引っ張らされている

が、正しい

 

牛は、泣きながらサンジの船を引っ張って、アーロンパークへ向かっていた

 

「ひゃっぽ―――――!!!はええ、はええ!!わははははは」

 

ルフィが、今までにない位嬉しそうに叫ぶ

その時だった

 

「ルフィの兄貴、見えました!アーロンパークです!!」

 

ジョニーがある一方を指さした

レウリアもそちらの方を見る

 

「あれが……」

 

そこには、ノコギリザメのドクロマークの入った海賊旗が翻る建物があった

 

 

「いけー!アーロンパークへ!!」

 

 

今、まさにルフィが上陸しようとしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっと、最後の最後でルフィ達を無理矢理入れましたww

次回から、いっぱい夢主が出て来るよー

 

とりあえず…

名前変換1か所ですみません…m(_ _)m

 

2014/02/10