MARIKA

-Blue rose and Eternal vow-

 

  Act. Ⅱ アーロンパーク 21

 

 

 

 

 

 

 

 

  ドゴオオオオン!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「!!!?」

 

 

 

けたたましい音と共に、アーロンパークの門がぶち壊される

アーロンだけではい、他の魚人達がぎょっとしてそちらを見た

 

 

 

 

 

 

「アーロンっての、どいつだ」

 

 

 

 

 

 

濛々とする土煙の中、一人の青年が立っていた

 

あれは――――――――・・・・・・

 

トレードマークの麦わら帽子はかぶっていないが、赤いベストにハーフパンツの青年

 

 

 

 

「ルフィ?」

 

 

 

 

そこにいたのは、ゴムゴムの実の能力者 モンキー・D・ルフィだった

レウリアが啞然としていると、ルフィはそれに気にもとめず ずかずかとアーロンパーク内に足を踏み入れた

 

「・・・・・・ル・・・」

 

「そこをどけ、リア」

 

「ルフィ」と名を呼びかけたレウリアの言葉など聴こえていないという風に、ルフィはそのまま横を通り空いていく

通り過ぎる瞬間、肩がどんっと当たったが、それすら気付いていない様だった

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

レウリアは、ごくりと息を呑んだ

あれは、相当怒っているのだとすぐに気付いた

 

ナミの過去すら興味ないと言っていたルフィがここまで怒るなんて・・・・・・

 

自分の知らない間に、一体何があったのか・・・・・・

ふと、視線を感じアーロンパークの扉の方を見る

 

そこには、ボロボロになったジョニーとヨサク

そして、ココヤシ村の住人がいた

 

ヨサクとジョニーが何故ここにいて、そしてボロボロなのかは置いておいて

問題はココヤシ村の住人だ

 

彼らは、手に各々武器を持っている

ついに、今回の件でナミの為に立ち上がったのだろう

 

まずいわね・・・・・・

 

ここで、万が一にもルフィが負ければ、ココヤシ村だけではない

このコノミ諸島全体が全て沈むことになるだろう

 

それだけは、避けねばならない

ルフィはその事を分かっているのか・・・・・・

 

・・・・・多分、分かってはいない――――は、よね

 

ルフィの事だろう

「アーロンを倒す事」以外は考えていないのだろう

 

「・・・・・・・・・・・はぁ・・・・」

 

人が折角、穏便に・・・済ませようとしていたのに

とんだ邪魔だわ

 

でも―――――・・・・・・

 

遅かれ早かれ、アーロンとは戦う事になっていたであろう

と、なれば―――――・・・・・・

 

すっと、腰元に下げていたスティック状の武器に手を添える

そして、小さな声で「ネフェルティ」と呼んだ

 

瞬間、今まで姿を消していたネフェルティがきらきらと光を巻きながら上空へと飛んでいった

そして、アーロンパークを全て捉えられる場所まで昇りきると、くるくると弧を描きだした

瞬間――――――・・・・・・

 

ぱあああああ――――――

と、辺り一帯が何かに包まれるかのように光を放ちだした

 

「な、なんだァ!?」

 

魚人達が、何事かと慌てふためく

が――――――・・・・・・

 

ルフィはそれに気づいていないのか、気にしていないのか

そのままアーロンの前に躍り出た

 

アーロンが横目でルフィを見る

 

「・・・・・・アーロン・・・。 アーロンってのァ、おれの名だが?」

 

アーロンがそう言うと、ルフィはアーロンの方を見やり

 

「おれは、ルフィ」

 

そう言って、また一歩足を進める

だが、アーロンはルフィを一瞥だけして

 

「ルフィ・・・・・・? で? てめェは何だ」

 

 

 

「海賊」

 

 

 

ルフィの言葉に、クロオビが眉を寄せる

瞬間、ハチが何かを思い出したように叫んだ

 

「ああああ~~~~! あいつだ!! あいつがやって来やがった! お散歩好きのにーちゃんだ!!」

 

「散歩・・・・・・?」

 

何を言っているのだ、あのタコの魚人はという風に、レウリアが首を傾げる

だが、ルフィは気にも止めなかったらしく、そのまま真っ直ぐにアーロンに向かっていくが―――――・・・・・・

 

「おい、待てよ てめェ」

 

「へへへへ、どこ行こうってんだ。 まずはおれたちに話を通してもらわねェと困るぜ、にーちゃんよ」

 

と、何もわかっていない魚人達がルフィの前に立ちはだかるが―――――・・・・・・

 

「あ、馬鹿」

 

レウリアは、今からあの魚人に起きるであろう結末に、思わず頭を抱えた

そうとも知らない魚人たちはにやにやとしながら、ルフィの肩に手を掛けた瞬間――――――

 

「止まらねェと―――――――」

 

と、言い掛けた魚人など目もくれず

ルフィはぐいーんっと両手を伸ばすと、その魚人の頭を掴み

 

 

 

「どけ!!」

 

 

 

ゴイイイイン!! と、景気の良い音が聞こえるのと、魚人同士の頭がぶつかり合うのは同時だった

そして、そのまま魚人たちがその場に倒れる

 

ルフィのその動きに、アーロンがぴくりと僅かばかりの反応を示す

だが、他の魚人達はそうはいかなかった

声にならない叫び声を上げてルフィを見た

 

「・・・・・・海賊が、おれに何の用だ」

 

先ほどとはうって変わった様な、低い声でアーロンがそう尋ねてきた

が――――――・・・・・・

 

突然、ルフィは片手に力を籠めると、思いっきりアーロンの頬を殴り飛ばしたのだ

殴られたアーロンがものの見事に壁に向かって吹き飛ぶ

 

「うわあああああ!!! アーロンさん!!!?」

 

驚いたのは、魚人達だけではなかった

ココヤシ村の人たちも息を呑んだ

 

それはそうだろう

最強と謳われていた魚人・アーロン

それを殴り飛ばしたのだ

 

だが、魚人達はアーロンが吹き飛ばされるのを、たった数分前に見ていた

そう―――――レウリアによって吹き飛ばされる姿を

 

この短期間で、最強の魚人であるアーロンが2度も吹き飛ばされるという

ありえない出来事に、一体何が起きているのか・・・・・・

もはや声すら出なかったのである

 

ガラガラガラ・・・・・・と、濛々としていた瓦礫の山からアーロンがその鋭い目を光らせる

 

「てめェらは、一体・・・・・・」

 

おそらく、一度ならずならまだしも、二度も吹き飛ばされたという“現実”をまだ受け入れきれていないのだろう

 

だが――――

アーロンの目つきがどんどん怒りの色に染まっているのは明らかだった

 

しかし、そんな事はルフィには関係なかった

脳裏に浮かぶのは、泣きながら助けを求めてきた大事な仲間の姿――――

 

 

 

「うちの航海士を――――泣かすなよ!!!!」

 

 

 

そう言ったルフィの顔は、本気で怒っていた

 

「ルフィ・・・・・・」

 

仲間の為――――――・・・・・・

いつもふざけてばかりるルフィが

仲間の為に怒っている

 

なんとなく、昔を思い出す

 

ルフィはいつもそうだった

エースと一緒にいた時も――――

そして、もう一人の仲間――――――サボ

 

彼らはいつも一緒で、いつか海賊になるのだと―――――

そして、仲間の為に戦うエースの背中をずっと見てきたのだ

 

そんなルフィが、今“仲間”の為に怒っている

 

エース・・・・・・

“蒼い花”を約束の証としてくれるのだと言って、レウリアを置いて海へ出て行った人――――

 

もし、ここにエースがいて

こんなルフィの姿を見たら泣いていたかもしれない

嬉しそうに

義弟の成長を見て、きっと――――・・・・・・

 

 

 

「おいおい、よそ見してんじゃねェよ!!! “翔風”!!」

 

「貴様ら、アーロンさんに向かって何血迷った事を・・・・・・!!!!」

 

突然、プールの方から魚人が不意を突いたようにルフィとレウリアに向かって襲い掛かってきた

 

「!?」

 

レウリアがはっとして構えようとした瞬間―――――

ぐいっと突然肩を誰かに引っ張られた

 

「え―――・・・・」

 

思わず、引っ張った相手を見る

それは――――・・・・・・

 

 

 

「雑魚は、クソ引っ込んでろ!!!!!」

 

 

 

ドカカカカカカ

 

 

 

という、景気の良い足蹴りの音と共に、襲い掛かってきた魚人達が吹き飛ぶ

 

「・・・・・・・・・・・・ッ!!!」

 

アーロンが、ぎりっと微か奥歯を噛みしめた

そんなアーロンを余所に、レウリアの肩を抱いたまま足蹴りをかました黒スーツの男が、こちらを見る

 

「リアさん、お怪我は?」

 

それは、まぎれもなくサンジだった

レウリアは、一瞬その大きなアイスブルーの瞳を瞬かせ

 

「サンジ、さん???」

 

何故、ここに?

と言わんばかりに、レウリアが首を傾げる

 

すると、サンジは決め台詞の様に

 

「美しいレディの為ながら、地の果てから海の底まで、どこへでもお迎えに上がりますよ」

 

「え? あ、ああ、はい・・・・・・」

 

どう答えるか反応に困っていると

サンジはレウリアの肩を抱いたままルフィの方を向き

 

「―――――ったく、おめェは一人で突っ走りやがって」

 

「別に、おれ一人でも負けねェもんよ!!」

 

「バーカ、おれがいつ、てめェの身ィ心配したよ!!」

 

そう言って、サンジがアーロンと、アーロンの前に倒されていてる魚人達を見て

 

「獲物を独り占めすんなっつってんだ」

 

そう言って、ふぅ・・・・とタバコの紫煙を吐きだす

 

「あ、そっか」

 

ルフィが、納得いったようでそう答えると、後ろの方から

 

「お、おおおお、おれは別に構わねえぞ、お前が独り占めしても・・・・・・」

 

「・・・・・・たいした根性だよ、お前は」

 

ウソップとゾロまでもが現れた

 

「マリモさん・・・・・・は分かるとして、ウソップさんまで?」

 

「おい、マリモ言うな」

 

と、ゾロ

 

「お、おおお、おれは来たかったわけじゃねェけど、キャプテンがいないと始まんねぇだろ」

 

と、ウソップ

 

絶賛、通常運転である

すると、ゾロを見たハチがまた「あああああ!!!!」と叫び出した

 

「あいつだ! あいつ!! 正体の知れねぇ剣士!!」

 

ハチがそう言うと、横にいたクロオビが半ば呆れた様に

 

「ロロノア・ゾロだ」

 

「やっぱり!? やっぱりそうかぁ~~~!! あいつ、おれをダマしやがったんだ!! まんまとのせられ・・・・・・? いや、乗せてやったのに・・・・・・か?」

 

その時だった

ウソップに気付いた魚人が叫んだ

 

「見ろ!! あの長っ鼻!!!」

 

言われて、他の魚人達もウソップを見る

 

「のあ~~~~!? あの男っ!! ナミが殺したはずだ!!」

 

「生きてやがったってこたァ・・・・・・」

 

チウがそう言うと、クロオビの視線が鋭くなった

 

「やはりな、おれの思った通り! あの女・・・・・・裏切り者だったのだ!」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

まずいわね・・・・・・

 

ウソップはナミが殺した事にして逃がしている

ゾロも、ナミが牢から逃がしている

 

それを彼らに決定づけてしまった

 

ここまで来たら―――――・・・・・・

ここの“魚人・・全て・・、逃がすわけにはいかない―――――――

 

その時だった

アーロンがぽつりと呟いた

 

「く・・・・くくくく、海賊・・・・・・か、なるほど。 てめェら、そういうつながり・・・・・・・・だったのか」

 

にやりとアーロンが笑った

 

「つまりは、てめェらは最初ハナっからナミが狙いだったワケか・・・・・・だが、シャーハハハハハ!!! たった5人の下等種族に何ができる!!!!」

 

すると、ハチが笑いながら

 

「にゃははははは!!! バカヤローめ! お前らなんかアーロンさんが相手にするか! あいつ・・・で、充分だ! 出て来い!! 巨大なる戦闘員よ!!」

 

そう言うなり、口をラッパの様に大きく鳴らし始めた

瞬間―――――

 

「なに?」

 

ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・と、地面が

否、海がうごめいた

 

その揺れはどんどん大きくなり、海全体が動いているかのように揺れ始めた

 

「何だ! 何だ!!? 何事だァァァァァ!!!」

 

ウソップがおろおろする中、レウリアは息を呑んだ

 

巨大な戦闘員・・・・・・?

まさか、“偉大なる航路グランドライン”の―――――

 

 

「にゃははははは!! お前らなんか、まとめてあいつ・・・のエサになれェ~! 出て来い、モーム!!!!!

 

 

瞬間―――――プールに渦が発生したかと思うと――――・・・・・・

ざぱああああああん!!! という、音と共に巨大な海王類が――――――

 

 

 

「あら?」

 

「ん?」

 

「なんだ、あいつか」

 

そこに現れたのは海王類――――――な、の、だが・・・・・・

 

それは、数時間前にルフィとサンジとレウリアの尊き犠牲になった

頭にコブを作ったあの牛の怪獣だったのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんか、ワンピ書くの久々なんだなwww

ちっとも、話が進んでないwwww

モームは、まぁ、なんというか・・・・・・可哀想なやつよね笑

 

 

2022.04.09