花薄雪ノ抄
     ~鈴蘭編~

 

◆ 五条悟 「忘れたくとも、忘れられない日 Ver.Ⅱ」

(呪術廻戦夢 「深紅の冠 ~鈺神朱冥~」 より)

 

 

12月7日。

この日が、何の日か忘れたことはないけれど――それでも、進んで何かをしようと思った事はなかった。

3年前のあの日、兄である昴が死んでからは―――。

 

の、筈なのだが……。

何故か、仕事が終わって部屋に戻るとサングラスをした五条悟がにこにこ顔で人のベッドに座って待っていた。

 

「…………」

 

凛花が思わず、顔を顰める。

が、五条は気にした様子もなく凛花に気付くと、ぱっと嬉しそうに顔を綻ばせた。

 

「あ、凛花ちゃん。お帰りー!」

 

そう言って、いそいそと凛花の元へやってくると、

 

「お風呂にする? ご飯にする? それとも……僕にす―――「何、訳の分からない事を言っているんですか、悟さん」

 

ずばっと、五条の台詞をぶった切ると、凛花はとんとんっと自身の肩を叩きながら、持っていたバッグと小さな紙袋をテーブルの上に置いた。

 

「あの……着替えたいので、部屋から出て行ってもらえます?」

 

凛花がそう言うと、五条が全然気にした様子もなく、

 

「あ、僕に気にせず着替えていいよー」

 

「いや、流石にそれは……」

 

どうかと思うんですけど……。

と、言いそうになると、ふと、五条が凛花の腰を引き寄せた。

突然の行為に、凛花の顔が かぁっ朱に染まる。

 

「ちょっ、ちょっと悟さ―――」

 

「凛花ちゃん、今日何の日か知ってる?」

 

「え……」

 

その言葉に、凛花がぎくりと顔を強張らせた。

知っている。

知っているけれど―――。

 

凛花は、ふいっとその深紅の瞳を五条から逸らすと、気付かないふりをする様に、

 

「さ、さぁ、何かの日でしょうか?」

 

そうとぼけると、五条がにやりと笑ったかと思った瞬間―――そのままぐいっと腰を更に引き寄せられたかと思うと、そのまま唇を奪われた。

 

「んっ……、さ……悟、さ――」

 

突然の口付けに、凛花が困惑の色を示す。

だが、五条は気にした様子もなく、そのまま凛花の唇を貪る様に何度も角度を変えて口付けしてくる。

 

「……ぁ、待っ……んン……っ」

 

なんとか抵抗の意志を見せるが、腰をがっちり掴まれていて、びくともしない。

すると、五条がくすっと微かに笑みを浮かべ、

 

「凛花さ、俺にキスされるの好きだよね」

 

その言葉に、凛花が かぁっと顔を赤くする。

だが、そこで素直に認めないのはいつもの事で―――。

 

「そ、んな、こ……と……っ」

 

なんとかその言葉を紡ぐと、五条はやはりくすっと笑って、

 

「嘘だね。凛花が俺の事好きなのは分かってるんだ。ちなみに、俺は凛花の事昔からずっと愛してるよ」

 

「……っ」

 

五条の告白に、凛花の顔がますます赤くなる。

 

違う。

私は……私は―――。

 

でも、本当は……。

 

ぎゅっと堪らず、凛花が五条の服を掴んだ。

それで気分を良くしたのか、五条がぺろっと凛花の唇を舐めると、そのままくいっと彼女の顎を持ち上げた。

 

「……ぁ……」

 

潤んだ彼女の深紅の瞳が、五条の視界に入る。

その顔が自分を煽っているなんて、彼女は思いもしないだろう。

 

「なぁ。“今日”が何の日か――本当は知ってるよな?」

 

そう言って、再び彼女の唇を奪った。

今度は、先程の様に軽くではなく――もっと、激しく。

 

凛花が苦しそうに、五条の胸を叩くが、五条はそんなのお構いなしに彼女の唇を貪り続けた。

くちゅっと湿った水音が耳につく。

 

「ん……っ、さと……る、さ……っ」

 

やがて、息苦しくなったのか、凛花が僅かに口を開けたのを見計らって舌をねじ込むとそのまま彼女のそれと絡ませる。

じゅっと吸い上げると、ぴくりと凛花の身体が震えた。

 

歯列をなぞり、口内を舐め回して舌を甘噛みし、吸い上げる。

 

「ん……っ、ふ、ぁ……っ、お願、待っ……」

 

「無理。待てない」

 

なけなしの凛花のお願いも、今の五条には聞けなかった。

深い口付けに、凛花がぎゅっと堪らず五条の服を掴む。

 

やがて、五条がゆっくりと唇を離すと、つぅ……と二人の唇の間に銀色の糸が引いた。

 

はぁはぁ、と息苦しそうに呼吸を繰り返す凛花の頭を撫でると、その首筋に顔を埋め、そのまま舌を這わせる。

軽く彼女の首筋を甘噛みすると、凛花の口から小さく悲鳴が零れた。

 

そして、そのまま彼女の鎖骨に舌を這わせながら、もう片方の手はゆっくりと彼女の胸に這わせた。

瞬間、びくんっと凛花の身体が震える。

 

「ちょ、ちょっと……」

 

凛花が、慌てて五条の手を掴むと、潤んだ深紅の瞳で五条を睨むと凛花が口を開いた。

 

「だ、駄目……っ。さ、悟さん……」

 

「なんで?」

 

「なんでって……」

 

そう問われても困る。

でも、ここで許してしまってはなし崩しのまま抱かれるのが目に見えていた。

 

「と、とにかく! 駄目なものは駄目です!!」

 

そう言って、なんとか凛花が五条から離れようともがくが、やはりびくともしない。

そんな彼女が可愛らしくて、ついふっと五条は笑ってしまう。

 

「俺、今日誕生日なんだけど?」

 

「……知っています」

 

ぼそっと、凛花がそう呟いた。

 

「じゃあ、俺のいう事、聞いてくれてもいいよな?」

 

「……」

 

五条のその言葉に、凛花はぐっと黙り込む。

そんな彼女の態度にくすりと笑うと、そのまま五条の手が再び彼女の胸に這わせられた。

 

「……っ」

 

びくんっと凛花の体が跳ねる。

 

「さ、悟さん……っ」

 

駄目だから――。

 

そう言おうとした瞬間、凛花の身体がふわりと浮いた。

そして、どさっという音と共に、ベッドへと押し倒される。

 

しまったと思い、五条を見上げると――。

そこにはいつの間にサングラスを外したのか、あの綺麗な碧色の瞳で凛花を見下ろす五条の姿があった。

 

「あ……」

 

駄目……。

そう思うのに、身体がいう事をきかない。

 

「オマエが、俺の事今でも好きでいてくれるのは分かってんだ。だから、そろそろ素直になってくれてもいいんじゃないか?」

 

そう言って、五条の手がゆっくりと凛花の身体のラインをなぞる様に這わされる。

 

「ちょ……悟さ……」

 

凛花が困った様に声を上げた瞬間、彼女の耳を甘噛みする。

途端、ぞくりと身体に走る感覚に、凛花がびくっと身体を震わせた。

 

それは、嫌悪ではなく快感のそれで……。

だが、五条は構わず凛花の耳の中に舌を差し入れると、そのままくちゅくちゅと掻き混ぜた。

 

「ぁ……んん……っ」

 

一瞬上がる甘い声に、五条の顔が楽しそうに笑みを作る。

 

「な? いいだろう?」

 

五条のその言葉に、凛花は顔を真っ赤にして首を横に振った。

 

反射的に逃げようとした凛花の身体を五条は押さえると、そのまま彼女の耳を再び ぴちゃっと舐める。

 

「……っ、ぁ……は、んん……っ」

 

次第に上がる息に、凛花はぎゅっと目を閉じるとなんとかその感覚から逃れようと首を振った。

だが、五条に触れられる度に凛花の身体がびくびくっと震える。

 

そして、そのまま五条は彼女の首筋に舌を這わせると、そこに強く吸い付いた。

キスマークを残す様に。

 

「……んン……っ」

 

じくりと鈍い痛みが走るが、それがどこか心地良くて……思わず息が上がりそうになる。

 

そんな彼女の身体を押さえつけたまま、五条の手は止まる事を知らないようにゆっくりゆっくりと凛花の身体を這っていく。

やがてその手が服越しに彼女の胸に触れたかと思うと、ゆっくりと優しく揉み始めた。

 

「ぁ……っ、んん、は、ぁ……っ」

 

途端に、凛花がびくりと震える。

 

「気持ちいいのか?」

 

その言葉に、凛花は顔を真っ赤にして首を振る。

すると、くすりと五条に笑われた。

 

「こんなに反応してるのにか? 素直じゃないな……」

 

そんなの……知らない。

というか、素直になれという方が無理だ。

 

けれど、その反面――身体は正直だった。

その証拠に、どんどん熱は高まっていって……もう既に頭がおかしくなってしまいそうだ。

 

「さ……悟さん……」

 

もう限界だった。

これ以上されたら、おかしくなってしまう――。

 

「んー?」

 

まるで、凛花から言うのを求める様に五条がにやりと笑った。

かぁっと、凛花が顔を赤くして、堪らず視線を逸らす。

 

「な、なんでも……な……」

 

「そうか」

 

だが、次の瞬間、五条の指がぐりっと凛花の胸の突起を強く摘んだ。

途端――。

 

「ぁあ……っ!」

 

びくっと凛花が身体を仰け反らせると、そのまま甘い声が漏れた。

 

その反応に満足した様に笑う五条を凛花は潤んだ深紅の瞳で睨むが、無論それも逆効果だ。

 

そんな彼女に構わず、五条は片手で器用に彼女のシャツのボタンを外すとそこから手を差し入れて直接彼女の胸に触れてきた。

そして、そのままやわやわと揉んでいく。

 

「ぁ……んんっ、ゃ……あぁ……んっ」

 

すると、それに反応する様に凛花の身体がびくびくっと震える。

その反応に気を良くしたのか、もう片方の胸に顔を寄せると、それを口に含んだ。

そして、舌にたっぷり唾液を絡ませて嘗め回すと、吸い付いたり甘噛みしたりを繰り返していく。

 

「……は、ぁあ……んっ……さと、る、さ――ああっ」

 

その度に凛花の身体は面白い程に跳ね上がり、口から甘い声が漏れた。

その反応があまりにも、可愛らしくて五条は思わず笑ってしまった。

 

「凛花、やっぱオマエ可愛い」

 

そう言って、再び彼女の唇に自身のそれを重ねる。

今度は最初から激しく、何度も角度を変えて、貪る様に口付けを繰り返した。

 

「んっ……、は、ぁ……っ」

 

次第に、彼女の瞳がとろんっと蕩けていくのが分かった。

漸く唇を離すと、彼女の顔は真っ赤に染まり上がっていて……。

そのままじくりっとまた彼女の中が熱くなっていくのが分かる。

 

ああ……やっぱりコイツは可愛いな――。

 

「凛花、もっとオマエの事見せて」

 

そう言って、五条は自分の服を脱ぐと上半身を露にさせる。

そのまま片手で彼女の胸への愛撫を繰り返しながら、もう片方の胸に顔を埋めた。

 

「ぁ……っ」

 

五条の舌の感覚に凛花がぎゅっと目を閉じた。

そんな彼女の表情を愉しむ様にくすりと笑うと、五条の手が彼女の太腿へと伸びた。

そのままスカートを捲り上げると、その裾から手を差し入れる。

そして、太腿を撫でながら少しずつ彼女の足を開かせていった。

 

「……ゃ、ン……っ」

 

凛花の身体が、ぴくんっと跳ねた。

だが、その間も五条の手は止まらず、凛花の胸への愛撫を続ける。

 

次第に息が上がり始めたのか、凛花が身体を捩ってなんとかその手から逃れようとするが、五条の手がそれを許さない。

やがて――下着の上から五条の指が秘部に触れた。

 

「あ……んんっ」

 

瞬間、びくんっと彼女の身体が大きく震える。

そんな様子を見てくすりと笑うと、ゆっくりと彼女の下着の上から何度も優しくそこをなで上げる。

 

「……は、ぁあ……ンっ、……ゃ、あぁ、ん……っ」

 

五条の指の動きに合わせて、凛花の口から熱い吐息が漏れた。

次第にじわりじわりと彼女の下着が濡れていくのが分かる。

そして、その潤いはどんどん増していった。

 

五条の指が動く度にくちゅくちゅと卑猥な水音が鳴り響き、凛花の耳を犯した。

 

「あ、ぁあ……っ、ま、待っ……ああっ」

 

そのまま下着の上から何度も何度も指で突き上げたり撫でたりを繰り返していくと、やがて凛花の身体はびくびくっと痙攣し始めた。

 

だが、それでも五条は動きを止めようとしない。

それどころか、より一層激しく擦り上げていく。

その瞬間――。

 

「ああ……っ!」

 

びくっと大きく凛花の腰が跳ねたかと思うと、一気に力が抜けた様にぐったりした。

どうやら絶頂を迎えたらしい。

 

「凛花、まだ早いよ」

 

「え……」

 

そう言って、にっと笑うと、五条はまた凛花の敏感なそこを何度も擦り上げた。

 

「ぁ……ああっ! 悟さ……っ、ゃ……あぁんっ」

 

途端に凛花の艶やかな声が上がる。

そんな彼女の様子を見てくすりと笑いながらも容赦なく指を動かせば、その度に彼女はびくびくと身体を仰け反らせた。

 

「あ……んんっ! ゃ、ま、待って……っ」

 

そんな凛花の言葉を無視してぐりぐりと何度も刺激を与える五条に、堪らず凛花は身を捩って逃げようとするが、五条の手がそれを許さなかった。

そのまま何度もその刺激を与え続けていく。

 

すると、凛花の身体ががくがくと震え始めた。

もう限界なのだろう――だが、それでも五条はその手を緩める事なく攻め続ける。

 

やがて――。

 

「ぁ……ああ、は、ぁ、ああ……っ!!」

 

絶頂と共に、一際大きく彼女の身体が跳ねると……そのままくたりと力が抜けてしまったのが分かった。

 

そんな彼女の額に優しく口付けると、五条の手は漸く止まった。

そっと、彼女の髪を撫でて笑う。

 

「大丈夫か?」

 

「ん……」

 

まだ快楽の余韻が残っているのか、凛花の息は少し荒い。

そんな彼女の顔を覗き込むと、彼女は恥ずかしそうに顔を逸らす。

 

そんな彼女にくすりと笑うと、今度はそのまま唇を重ねた。

 

最初は触れるだけの軽いキスだったが、次第にそれは深いものに変わっていく。

互いの舌を絡める様に何度も何度も口付けを交わした後……ようやく離された唇からは唾液の糸が引いた。

 

「凛花……」

 

そう言ってもう一度彼女に口付けると、そのまま首筋に舌を這わせた。

そして、ゆっくりと彼女の下着をたくし上げると、露になった胸の突起を口に含んで舌の上で転がしていく。

 

「ぁ……んんっ、は……ぁあ……っ」

 

同時にもう片方の胸を手で揉みながら刺激を与えれば、その度に凛花の口から甘い声が漏れた。

五条はそのまま手を背中に回すと、器用にブラのホックを外すと床に投げ捨てる。

さらにその下にあるショーツに手をかけたかと思うとそのままあっさりと取り払ってしまう。

 

そしてもう一度彼女の足を開くと、今度は直にそこに触れた。

先程絶頂を迎えたばかりのそこはまだ熱く濡れそぼっている。

 

だが、それでも構わずに今度はそこに指を埋めていった。

 

「ぁっ、……ん、は、ぁ……ゃ、だ、めぇ……」

 

ゆっくりと、だが確実に奥に入っていく指の感触に凛花は堪らず甘い声を上げる。

 

「何が、駄目なんだ?」

 

そんな彼女の様子を見てくすりと笑いながらも、指を動かす速度を上げていった。

やがてその速度が上がって行くに従って、水音も大きくなっていき……それに比例する様に凛花の声も大きくなっていく。

 

そして――再度凛花の身体がびくんと跳ねたかと思うと、そのままぐったりと力が抜けた。

だが、それでも五条の手の動きは止まらない。

 

そのまま今度は凛花が最も感じる部分を集中的に擦り上げると、すぐに彼女の身体ががくがくと痙攣し始めたのが分かった。

もう限界が近いのだろう――そう思った瞬間だった。

 

「あ、ああ―――っ!!!」

 

五条の指が凛花の一番敏感な部分に触れた途端、一際大きな声を上げて彼女は絶頂を迎えたのだった。

 

そんな様子にくすりと笑ってから、ゆっくりと指を引き抜いていく。

そのまま彼女の足を広げると、その間に自身の身体を割り込ませた。

 

「凛花、少し我慢しろよ」

 

「え……?」

 

そう言ったかと思うと、凛花の返事を聞く間もなく、彼女のそこに自身を宛がい 一気に貫いた。

 

「ああ……っ」

 

その瞬間――。

びくんと大きく凛花の腰が跳ね上がると同時に、五条のモノを強く締め付けた。

 

「やっぱ、まだキツイな」

 

「な、に言って……っ、ぁ……ああん、動いちゃ……だ、めえぇ……っ」

 

そんな凛花の言葉にくすりと笑いながらもゆっくりと腰を動かし始める。

 

最初こそ少し痛みを感じていた様だったが、次第に慣れてきたのか凛花は甘い声を上げ始めた。

そして、それと同時に彼女の中も五条を離すまいと強く絡みつく様に蠢いて行くのを感じる。

 

「……っ、凛花……」

 

それが堪らなく気持ち良くて……思わず息が上がってしまう程だった。

だが、それでも五条の動きは止まらない。

それどころか、どんどん激しさを増していった。

 

「ぁ、ああっ、悟さ……は、ぁ……ああ、んっ」

 

凛花が何度も五条の名前を呼びながら、その度に締め付けを強くする。

そんな彼女の反応に満足した様に微笑むと、彼女の足を掴んでそのまま折りたたむ様にすると一気に最奥まで突き上げた。

 

「ああ、ゃ……だ、めぇ……っ。さと、る、さ……は、ぁあ……っ!」

 

その衝撃に凛花の身体が仰け反るが、それでも構わず何度も何度も腰を打ち付けていく。

その度に彼女の口からは甘い声が漏れ続けた。

 

しかし――次の瞬間。

ふと何かを思いついたかの様に五条の動きが止まる。

と、不意に身体を離したと思うと、そのまま彼女の両足を大きく開くと、そのまま腰を押し込んできた。

 

「ああ……っ、ちょ、ちょっと……待っ……は、ぁ……ぁ、あん……っ」

 

すると、一気に奥深くまで侵入した五条のモノが子宮口を押し上げる形になり凛花は苦しげな声を上げる。

 

しかし、そんな様子などお構いなしに五条は激しく抽挿を繰り返していった。

その度に結合部からは卑猥な音が漏れ、それと同時に凛花の甘い声も響き渡っていく。

 

もう何度達したか分からない程だが、それでも五条はまだ足りないとばかりに何度も何度も激しく抽挿を繰り返した。

 

「ぁ、ぁあ……ん、ぁ、ああ……っ」

 

凛花の口から漏れるのは最早意味を成さない喘ぎ声だけだ。

そんな彼女の耳元で囁く様に告げる。

 

「凛花……愛してる」

 

その言葉にすら反応して彼女の中がきゅっと締まるのを感じた五条はふっと笑みを浮かべるとラストスパートをかけるかの様に強く打ち付けた。

 

「あ……ぁ、やっ……ぁああっ!!」

 

もう何度目か分からない絶頂を迎えた凛花の身体をきつく抱きしめると五条はそのまま最奥に熱い欲望を放つ。

ドクンドクンと脈打つ感覚と共に熱い飛沫が注がれていくのを感じた凛花は、そのまま意識を手放したのだった。

 

 

 

「…………」

 

あれから、どのくらい時間が経ったのだろうか。

凛花は、ぼんやりとする頭で何とか考えるが、頭がはっきりしないせいか上手く考えがまとまらない。

 

身体が酷く重く、喉はカラカラだった。

 

ふと、気付くとすぐ横に五条の寝顔があった。

一瞬状況が理解出来ずに困惑するが、すぐに先程の出来事を思い出して頬が熱くなるのが分かった。

 

わ、私……。

 

五条と肌を重ねた事を思いだして思わず赤面してしまう。

 

私は、何をやっているのだろうか……。

あれだけ、拒んでおきながら結局―――。

 

自分の弱い意志が情けない。

「はぁ……」と、凛花が思わず溜息を付いた時だった。

 

不意に、ぐいっと絡まっていた五条の腕に力が籠ったかと思うと、そのまま口付けが降ってきた。

ぎょっとした凛花が慌てて離れようとするが、腰をがっちり掴まれててびくともしない。

 

「凛花―――」

 

甘く名を呼ばれ、思わず凛花の顔がかぁっと朱に染まる。

 

「あ、の、悟さ――んんっ」

 

「待って」という言葉は、音にはならなかった。

そのまま、何度も交わされる口付けに、次第に頭の思考が再び奪われていく。

 

「んっ……ぁ……」

 

どんどん深くなる口付けに、流石の凛花も再び身の危険を感じたのか、慌てて五条の口を手で塞いだ。

 

「……何、この手」

 

「も、もう、駄目ですっ」

 

何とかそう言うが、五条には納得出来ないらしく……。

 

「なんで?」

 

「な、なんでって……」

 

言われても困る。

でも、これ以上続けられたら、きっとまた許してしまう。

それだけは、駄目だと思った。

 

だが、それで引き下がる五条ではなかった。

むー、と少し拗ねた様な顔をして、

 

「俺はもっと凛花に触れたいけど――凛花は、俺に触れられるのは嫌なワケ?」

 

「え……。あ、いえ、そういう意味ではなくて――その……」

 

いやいやいや。

ここで、ほだされてどうするのよ!!

 

「と、とにかく! 今日はもう駄目です!!」

 

そう言い切った時だった。

にやっと、五条が笑ったかと思うと、

 

「なら、“今日”じゃなかったらいいって事か」

 

「え……?」

 

「凛花が言ったんだからな。“約束”は守れよ?」

 

…………

………………

 

え……

えええええええ!!?

 

「ちょ、ちょっと! そういう意味じゃ―――」

 

その時だった、遠くでカチッという音が聞こえたかと思った瞬間―――。

不意に、五条が凛花の拘束を解いたかと思うと、そのまま再び どさっとベッドに押し倒された。

 

「え……、なん――んんっ」

 

そのまま、唇を塞がれる。

まさかの五条の行動に、凛花が慌てて抵抗しようとするが、両手を押さえられてて身動きすら取れない。

 

すると、五条はそのまま角度を変えて何度も何度も口付けをしてきた。

 

「……っ、んん……さと……は、話が……違っ……」

 

さっき、もう“今日”は触れないという“約束”になったんじゃないのか。

そう言いたいのに、言う事すら叶わない。

 

「ほら、凛花。もっと口開けろよ」

 

「え……?」

 

言われる意味が理解出来ず、凛花が顔を上げようとすると、そのまま五条の舌が凛花の口の中を蹂躙して行く。

 

その感覚にぞくりと背筋が震えた。

そして、そのまま再び深いキスへと変わって行く。

 

頭が、くらくらする。

もう何も考えられない……。

 

そう思ってしまった瞬間だった――突然五条の指が凛花の胸の突起に触れたかと思うとそのまま指で転がす様に弄り始めたのだ。

そしてもう片方の手では彼女の足を抱え上げるとそのまま大きく開かせてくるではないか。

 

ちょっと待って! これじゃあまた――!!

 

そんな焦りに慌てて身体を捩るが、全く動く気配がない。

それどころか、ますます激しさを増していくキスに頭がぼぅ……っとしてくる。

 

駄目だ……このまま流されちゃ……。

 

そう思って慌てて凛花は、五条を無理やり押した。

 

「ま、待って待って! 話が違うじゃない!! “今日”はもう触れないって―――」

 

「それは“昨日”だろ? “今日”はまだちょっとしか触れてないぜ?」

 

「はい?」

 

そこまで言われて、はっとして時計を見た。

すると、針が丁度“12”の所を過ぎていたのだ。

 

や……やられた―――!!!

 

だから、五条はさっきあっさり引き下がったのだ。

 

「そゆワケだから、凛花――」

 

そう言って、再び、口付けをしてきた。

 

「愛してる」

 

甘くそう囁かれて、思わず逃げようとしていた身体の力が抜ける。

そのまま何度も深い口付けを交わしながらも、五条の手は止まる事はなかった。

 

「ん、は……ぁ……」

 

唇を離すと、そのまま首筋に舌を這わせる。

 

「……ぁ、んん……」

 

その感覚に凛花は思わず甘い声を上げた。

そんな反応に気を良くしたのか、五条が首筋から鎖骨へそして胸へとゆっくり降下しながらキスを繰り返していく。

 

もうすっかり蕩けきった凛花は五条の愛撫に素直に感じ始めていた。

そうして辿りついた先は、彼女の胸の膨らみの片方を口に含み舌で転がす様に舐め始めた時だった。

 

「……ぁ……は、ぁん……っ」

 

「今の声」

 

にやりと、五条が笑う。

 

「スゲーいい」

 

「……っ」

 

五条のその言葉に、凛花が かぁっと顔を真っ赤に染めた。

 

「ほら、もっと声聞かせてくれよ」

 

「い、いやです……っ」

 

「何で?」

 

「は……恥ずかしいもの……」

 

そう言って顔を背ける凛花に、くすりと笑みを零すとちゅっと軽く口付けをし――。

そしてそのまま強く吸い上げた。

 

その瞬間だった。

 

「ゃ……あっ!」

 

びくんっと身体を震わせて凛花が声を上げたのだ。

一瞬何が起こったのか分からなかったらしいがすぐに自覚したのだろう。

 

恥ずかしそうに身を捩り始めるのを見て、ふっと笑みを漏らす。

そんな五条を見て凛花は顔を真っ赤に染めながら睨み付けてきた。

 

だが、その瞳には涙が溜まっていて全くと言っていい程怖くない。

寧ろ可愛いと思えるだけだ。

 

五条は、そのまま構わず愛撫を続けていく。

そしてもう片方の胸も手で揉みしだき始めた。

 

だが、決して強い刺激は与えずにあくまで優しく揉みしだくだけに留めておく。

 

「んっ、ぁ……ああ……っ、ゃ……は、ぁ……っ」

 

それでも、凛花にとっては十分すぎる程の快感なのか――次第に呼吸が激しくなり始めたのが分かった。

その証拠に、胸の突起が段々と硬くなっていくのが分かる。

 

それを確認した上で今度はもう片方の胸の突起を口に含むと舌で転がす様に舐め始めたのだ。

その瞬間だった。

 

「ぁあ……んっ」

 

びくんっと大きく凛花の体が跳ねる。そして甘い声も一段と大きくなった気がした。

そんな様子に気を良くしたのか、五条は執拗にそこを攻め立てた。

 

舌先でつつく様に刺激したかと思えば、口に含み ちゅうっと強く吸い上げる。

そして唇ではむはむと甘噛みしつつ歯を立てたかと思うと、ゆっくりと形をなぞるように舐め上げたり、と様々な方法で凛花の快感を引き出そうとしてくるのだ。

 

「あ、ああ、ゃ……っ。ンン……ま、待っ……ああっ」

 

五条にすっかり翻弄されている凛花は無意識のうちに自ら足を広げてしまっていた。

そんな仕草にも気付きながらあえて触れようとせずに胸だけを愛撫し続けていく。

 

「あぁ……は、あ……ン」

 

「凛花……」

 

甘く名前を呼ばれ、そっとその深紅の瞳を開けると五条の顔がすぐ近くにあった。

そのまま唇が重なり合ったかと思うと再び舌が侵入してくる。

 

先程よりも深く激しい口付けに凛花が夢中になっていると今度は彼女の太ももを撫でまわすように触れてくるではないか。

 

「んっ……」

 

思わず身を捩るが、それでもキスは止まないどころか更に激しさを増していくばかりだった。

 

もう完全に身体に力が入らない程なのにそれすら許さないとばかりに強く抱きしめられてしまう。

そしてそのまま五条の手は彼女の足の付け根へ伸びていった。

その瞬間、凛花の身体がびくっと震える。

 

だが、そんな反応など気にも留めず五条の手はどんどん上へと進んで行った。

そしてとうとう凛花の秘所に直に触れてきたのである。

 

「……ぁっ……ん、ぁあっ」

 

その瞬間だった。

今までとは比べ物にならない程の快感が押し寄せてきたのだ。

 

咄嗟に逃げようとするがそれは許されないとばかりに強引に押さえつけられてしまい動けない。

いや、それだけじゃない――いつの間にか両足の間に彼の片足が入り込み足を閉じる事すら出来なくなっていたのである。

 

そこはもう既に先程の行為で濡れそぼっており、軽く撫でただけでもくちゅりとした水音が響いた。

それが恥ずかしくて仕方ないのだろう。

凛花は足を閉じようとするが当然それを許す五条ではない。

 

「あ……っ、ぁあん……! や……は、ぁ……っ、さと、る、さ――っ」

 

そのまま指を挿入し、中をかき混ぜるように動かしていくと凛花の口から切羽詰まった声が上がった。

そのまま何度も出し入れを繰り返しつつ指を増やすと同時に親指で突起をぐりっと強く押し潰す様にして刺激を与えていく。

 

「ぁ……は、あっ、だ、だめ……っ! そ、それいじょう――ぁああっ!」

 

次の瞬間だった。

一際高い声を上げて凛花が絶頂を迎えたのが分かった。

 

だがまだ終わりじゃないとばかりに今度は彼女の中に入れてあった指を激しく動かしていく。

すると中から大量の蜜が溢れ出してきて、くちゅっという水音が激しく響き始めた。

 

同時に襲ってくる快感に耐えられなくなったのか彼女は再び喘ぎ声を上げると首を左右に振った。

 

「や、ゃあ……んんっ! も、もう、やめ……っ」

 

「何言ってんだ。まだまだこれからだろ」

 

そう言って再び胸を口に含むと今度は軽く歯を立ててきたではないか。

 

そんな強い刺激にも身体は敏感に反応してしまい凛花の口から甘い声が上がる。

そして指の動きに合わせて腰ががくがく震え始めたのが分かった。

だがそれでもなお責め立てる事は止めず、寧ろ更に激しさを増していくばかりである。

 

「ぁ、あ……っ、ゃ、やぁ……っ。も、もう……」

 

「イキそう?」

 

こくこくと涙ながらに頷く凛花を見てにっと笑うと、五条が再び彼女の胸の突起を口に含んだ。

その瞬間だった。

 

「ぁ……ああ――っ!」

 

全身を駆け巡った強烈な快感に耐え切れず彼女は悲鳴じみた声を上げて達してしまったのだった。

 

そのままぐったりとした様子で凛花は力なくベッドに沈み込んだ。

そんな様子を見下ろしながら五条はくすっと笑みを零す。

 

「もっと、気持ちよくしてやろうか?」

 

「え……?」

 

凛花は、一瞬何を言われているのか分からなかった。

だが、五条は気にした様子もなく、そのまま彼女の足に手を掛けると、そこへ顔を近づけた。

 

「……っ」

 

何をされるのか瞬時に理解した凛花が、慌てて止めようとするよりも早く五条の舌が彼女の敏感な芽を舐め上げた。

その瞬間、強烈な快感が走り抜けていく。

 

「ああっ!!」

 

先程とは比べ物にならない程の快感を受け、凛花は悲鳴じみた声を上げた。

そんな彼女に構わず五条は執拗に舌で責め立ててくるではないか。

 

その度に腰が跳ね上がる程の強い快楽が押し寄せてくるというのにそれでも彼は止める気配はないらしい。

それ所か更に激しくなる一方で、凛花の口からは絶えず甘い声が上がるだけだった。

 

そして彼の舌の動きに合わせてどんどん蜜が溢れ出し、それを全て飲み干さんとばかりに音を立てて吸い付いて来る。

 

「ぁあんっ……は、ぁ……ゃああ……っ」

 

その度に凛花の口からは甘い喘ぎ声が上がり続けた。

 

やがて限界が近いのだろうと悟ったのか、五条の舌先がぐりっと強く芽を押し上げた瞬間だった。

 

「ぁあ――っ!!」

 

彼女は大きく背を仰け反らせ絶頂を迎えたのだった――。

 

それから暫くして……ようやく落ち着いたのかぐったりとした様子でベッドに横になっていた凛花の隣に寄り添うようにして、横たわると彼はそっと耳元に唇を寄せてきたかと思った次の瞬間、耳を甘噛みされた。

 

「ンン……っ」

 

それだけでもぞくっとしたものが背筋を駆け巡るというのに、それだけに留まらず耳の中に舌を差し入れられぴちゃりと音が響く。

 

そのまま、まるで愛撫するかのように中を舐められてしまい思わず悲鳴を上げてしまうが彼はお構いなしと言った様子で舌を動かし続けた。

 

「……っ、ぁ……はンン……っ、さと――ああっ」

 

そんな凛花の思いとは裏腹に彼の動きは止まる事はなかった。それどころか今度は首筋へと移動していくではないか。

首筋から鎖骨にかけてゆっくりと舐め上げつつ時折強く吸い上げるとそこには赤い花が咲いていく。

そしてまた舌が動き始めるのだ。

 

「凛花、スゲー可愛い」

 

その間もずっと耳元で囁かれているせいで余計に頭がくらくらしてきそうになるが、それでも彼が止める様子はなかった。むしろどんどんエスカレートしていく一方である。

 

その後、胸へと移動し先程と同じように愛撫を始めたかと思うと今度は胸の先端を口に含んで吸い上げてきたのである。

その瞬間だった。

 

「ぁあ……っ。は、ん――っ!」

 

先程と同じように強い快感に襲われた凛花が身体を仰け反らせると彼は嬉しそうに笑みを浮かべた気がした。

そのまま何度も繰り返される愛撫にすっかり蕩けきった凛花だったが、休む暇もなく再び秘部に触れてきたのである。

 

最初は一本だった指が二本、三本と増えていき最終的には四本もの指で中を掻き回されていた。

 

「ちょっ、待っ……ぁあんっ!」

 

激しく出し入れを繰り返しつつ時折中でバラバラに動かしたりと、様々な動きで攻め立てられる。

更に親指の腹で陰核を押し潰すように刺激を与えられると堪らず彼女は甘い声を上げてしまうのだった。

 

そんな様子を見下ろしながら、ぺろっと指を舐めながら満足そうに微笑む五条とは裏腹に、凛花は蕩けきった表情をしながら必死に声を抑えようとしていた。

だが、そんな事をしても無駄だと言わんばかりに再び胸の突起を口に含まれ同時に激しく中をかき回された瞬間、彼女は呆気なく達してしまったのである。

 

その後も休む間もなく何度もイカされた挙句、最後にまた絶頂を迎えたところで漸く解放される事になったのだった。

 

ここまで長い時間愛撫を続けられたのは初めてだと思いつつ、凛花は肩で息をしながらベッドに倒れ込んだ。

 

そんな凛花の様子を満足そうな笑みを浮かべて眺めていた五条は、ゆっくりと起き上がって彼女の上に覆い被さる様にして見下ろすとそっと頬を撫でてきたのである。

その手にぴくっと身体を震わせながらも、彼女は彼を見上げるように見つめると――そのまま唇を塞がれてしまった。

 

「んっ……」

 

最初は触れるだけの軽いものだったが、徐々に深いものに変わっていき舌まで入り込んで来た時には流石に驚いてしまったが、それでも彼女は拒まず受け入れる事にした。

 

「……んっ、ぁ……ふ、ぁ……ンンっ……」

 

そして暫くの間されるがままになっていたのだが――やがて唇が離れた時には銀色の糸を引いており、それを見た凛花は頬を赤く染めて視線を逸らしたのだった。

 

そんな様子の彼女に小さく笑みを零すと、今度は耳元へと顔を寄せてきた五条だったが……次の瞬間、耳の中に息を吹きかけてきたのである。

 

「きゃっ……!」

 

突然の行動に驚いた凛花は素っ頓狂な声を上げてしまい慌てて口を塞いだが、既に遅かったようで、くつくつと笑う声が聞こえてくるではないか。

恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にして俯く凛花だったが、五条はそんな彼女の様子を気にした様子もなく、むしろ楽しんでいる様子すらあった。

 

そして今度は首筋に軽く噛みつかれたかと思えば、ちゅっと強く吸い付かれる感覚に身体を震わせていると――そのままするりと太腿を撫で回されてしまう。

 

「ちょ、さ、悟さ……っ、ぁんン……っ」

 

まるで宝物にでも触れるかのように優しい手付きで撫でられているが、その実しっかりと刺激を与えられてしまっている為、何とも言えない感覚に襲われてしまう。

だが、それを悟られない様に必死に堪えていると、今度は突然両足を広げさせられたかと思うとその間に割って入るようにして身体を滑り込ませてきたのである。

 

流石の凛花も、それには慌ててた。

 

「っ、や、待っ……!」

 

恥ずかしさのあまり足を閉じようとするがそれも叶わず――それどころか逆にもっと広げるように力を加えられてしまう。

 

「さ、悟さん……っ!」

 

「ん?」

 

「そ、その……あの……」

 

顔を真っ赤に染めながら口籠もってしまう凛花だったが、そんな彼女の反応を楽しむかのようにじっと見つめている五条の表情はどこか楽しそうだ。

 

その視線に耐え切れなくなったのか恥ずかしそうに目を逸らす凛花だが、そんな事はお構いなしとばかりに太腿を撫で回し始めたではないか。

 

「んん……っ」

 

くすぐったさに耐え切れず身体を震わせる凛花だったが、不意に彼の手の動きが止まったかと思うと今度は足の付け根の辺りをそっと撫でてきたのである。

その瞬間、ぞわっと全身に鳥肌が立ったのが分かった。

 

思わず声が出そうになり慌てて口元を押さえる凛花だったが、そんな事はお構いなしと言わんばかりに五条の手はそのまま下肢へと伸びて行き、太腿の内側辺りをそっと撫で上げてくるではないか。

その感覚にまたもや変な声が出そうになるのを抑えながら必死に耐えるのだが……それでも彼は動きを止める事はなかった。

 

まるで焦らすかのような動きで何度も往復を繰り返すその手つきに段々と身体の力が抜けていくような感覚を覚えてしまいそうになる凛花だったが、それでも何とか耐えようとしたのだが――その瞬間だった。

 

「凛花―――好きだよ」

 

「……え?」

 

そう言われたと思った瞬間、ずんっと腹部に鈍い痛みが走り、同時に熱いものが流し込まれるような感覚に襲われた。

凛花は一瞬何が起きたのか分からず困惑の表情を浮かべていたが――直後に何が起こったのか理解して顔を真っ赤に染め上げてしまった。

 

というのも、まさかいきなりそんな事をされるとは思っていなかったからだ。

 

しかも、凛花はまだ絶頂に達したばかりで敏感になっている状態だった為か、それだけで軽く達してしまったのかビクビクと身体を震わせてしまっていた。

そんな凛花の様子を愛おしそうに見つめた後、五条はそっと頬を撫でながら唇を重ねてきたのだった。

 

ちゅっちゅと何度か啄むようなキスを繰り返した後、ゆっくりと離れて行くのを感じつつ凛花はぼんやりとした頭で彼を見つめるが……すぐに我に返ると慌てて顔を逸らす事になったのである。

 

何故なら先程から下腹部に感じる違和感の所為である。

 

「その顔――他の奴に見せるの禁止な?」

 

そんな凛花の様子を見ていた五条はくすっと笑みを零すと、耳元で囁いてくるではないか。

それを聞いた瞬間、凛花は顔を真っ赤に染め上げた後俯いてしまった。

 

しかし、そんな事はお構いなしと言った様子で彼女の足を大きく広げさせると、そのまま腰を引き寄せたかと思うと一気に挿入してきたのである。

 

「ぁ……っ、ああ……んっ!」

 

突然の事に驚きつつも痛みは全くなかった為か、不思議と落ち着いている自分がいる事に気付き苦笑を浮かべる凛花ではあったが――次の瞬間一気に最奥へと貫かれてしまい悲鳴じみた声を上げてしまう事になったのだった。

 

そのまま容赦なく子宮口をノックされる様に何度も突かれているうちに段々と意識が朦朧としてきたのか、無意識のうちに腰を浮いてしまうようになっていた。

 

それでも尚も動き続ける五条だったが不意に動きが止まってしまったかと思うとずるっと引き抜かれてしまう感覚に襲われた。

どうして? という表情を浮かべて彼を見つめる凛花であったが、次の瞬間再び勢いよく奥まで突き上げられたのである。

 

「ああ―――っ!!」

 

その衝撃で一瞬意識を失いかけた彼女だったが、今度は激しいピストン運動が始まり一気に高みへと上らされそうになっていくのを感じて、必死になって堪えようとしたものの――結局無駄に終わったようだ。

 

そうして何度目かの絶頂を迎えた後、今度は休む暇もなく再び始まった抽挿に凛花はまたしても絶頂へと押し上げられてしまう事になった。

 

「ぁあ……っ、は、ぁンン……っ、さ、悟さ……、ぁあ!!」

 

その後も休む間もなく続けられた行為によってすっかり蕩けきった表情を浮かべている凛花だったが――そこでふとある事を思い出した彼女は慌てて口を開いた。

 

「ま、待って! 悟さん! ちょっと待ってくださ……んん……っ!」

 

しかし、その言葉が最後まで紡がれる前に口を塞がれてしまった。

そしてそのままキスされたかと思うと今度は首筋や胸元にまで吸い付かれてしまった。

 

その刺激だけでもかなり感じてしまっているというのに、更に彼の舌先で舐め上げられ甘噛みされて……それだけでも十分過ぎる程の快感を得ているというのに、今度は彼の手が胸を揉み始めたではないか。

 

「さと、悟さ―――ぁあ……んっ、は……ゃ、だ、めぇ!」

 

流石にそれはまずいと思った凛花は、必死になって止めようとするのだが――全く聞き入れて貰えずむしろ逆にもっと激しくされてしまった結果、更なる快感を得てしまい結局何も言えずに、されるがままになってしまっていたのであった。

 

その後も何度もイカされ続けた凛花は、遂に限界に達してしまい意識を失ってしまったのである。

そんな凛花の様子を見ていた五条は、満足げに微笑むと彼女の頭を撫でながら額に口付けを落とすのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五条の誕生日話のR18版ですw

無駄に長くなったぜ笑

 

2023.12.13