花薄雪ノ抄
     ~月来香編~

 

◆ 鶴丸国永&燭台切光忠  

  「泡沫の夢」

     (刀剣乱舞夢 「華ノ嘔戀 外界ノ章 竜胆譚」 より)

 

 

 

 

どうしてこんなことになったのだろうか・・・・・・

目の前には自分を壁際に追い込んだように立っている男が二人――――・・・・・・

 

「あ、あの・・・っ」

 

どうしていいのか分からず、沙紀が困惑気味に視線を落とす

 

「沙紀・・・・・・」

 

「沙紀くん・・・・・・」

 

二人から名を呼ばれ、沙紀がぴくりと肩を震わせた

それを肯定と取ったのか、ふいにその内の一人――――鶴丸国永がそっと沙紀の頬に触れた

 

「沙紀・・・・・・いいのか?」

 

そう優しく問われ、一瞬沙紀が顔を上げて彼を見る

その躑躅色の瞳には“困惑”の色が出ていた

 

だが、そんな沙紀も可愛く見えたのか――――・・・・・・

鶴丸はくすっと笑みを浮かべると、そのままくいっと彼女の顎に手を添えて

 

「り、りんさ・・・・・・」

 

鶴丸が、微かにその口元に笑みを浮かべる

 

「どうしてあんな事言ったんだ?」

 

あんな事・・・・・・?

何のことを指しているのか分からず、沙紀が困惑した様に首を傾げる

 

「・・・・・どうやら、“分かっていない”様だな――――・・・・・・」

 

そう言われた瞬間、そのまま顎を持ち上げたかと思うと、そのまま唇を塞がれた

 

「んん・・・・・・っ、り、りんさ・・・・・・ぁ・・・」

 

突然の口付けに、沙紀が困惑する

 

「沙紀・・・・・・」

 

甘く名を呼ばれて、どうしていいのか分からなくなっていく

 

「待っ・・・・・・、しょ、燭台切さ、ん、が・・・・・・」

 

見ているのに―――――・・・・・・

 

そうなのだ

鶴丸とのこのやり取りを、直ぐそばで燭台切光忠が見ていた

微かに笑みを浮かべて

 

なんとか、鶴丸の手から逃れようとするが・・・・・・

口を開けた瞬間、更に深く口付けされる

 

「ン、ぁ・・・・・、ま、待っ・・・・・・」

 

「待たない」

 

そう言って、鶴丸の手が沙紀の腰に回された

と、その時だった

 

それまで傍観していた燭台切が不意に、手を伸ばしてきたかと思うと

 

「鶴さん、ばっかりずるいじゃないか・・・・・・僕にも少しぐらいさせてよ」

 

そう言ったかともうと、鶴丸とは反対側の腰に手を回された

ぎょっとしたのは、沙紀だ

 

「あ、あの・・・・・っ、ンン・・・・・だ、だめ、ぁ・・・・」

 

ぴくんっと沙紀の肩が揺れた

燭台切が身体を寄せてきたかと思うと、そのまま沙紀の首元に唇を落としたからだ

 

「ねぇ、沙紀くん・・・・・・僕の気持ち、知ってるよね・・・・・・?」

 

燭台切そう囁かれて、沙紀が知らずかぁ・・・・と、頬が赤くなっていくのを感じた

 

「し、しりま、せ・・・・ン・・・・・・・」

 

「知らない――――」と、答えようとした瞬間、今度は鶴丸の口付けが更に深くなった

 

「沙紀―――こっちを見ろ」

 

そう言って、鶴丸が何度も唇を重ねてくる

 

「沙紀くん、僕を見てよ・・・・・・」

 

それとは、反対に燭台切の声が頭に響いてくる

もう、思考が麻痺したかの様に頭がくらくらしてくる

 

息をするのも苦しくて、沙紀が立っていられなくなったのか

膝ががくっと折れそうになった瞬間――――双方から手が伸びてきた

 

「沙紀、無理するなよ・・・・・・」

 

「そうだよ、もっと身体を楽にして」

 

そんな、事言われても―――・・・・・・

こんな状況でリラックス出来る程、沙紀は強くはなかった

 

「ねぇ、沙紀くん。 僕にも君を味合わせてよ・・・・・・」

 

やっと鶴丸から解放されたと思った瞬間、そう言われて今度は燭台切の手が伸びてきたかと思うと

そのまま優しく手を後ろから回されて唇を重ねられた

 

「ん・・・・・・ぁ・・・、ま、待っ・・・・・・」

 

まさかの、燭台切からの口付けに沙紀が抵抗しようと手で押すが

沙紀の力でびくともする訳もなく――――・・・・・・

 

「・・・・沙紀くん・・・・・・、ずっと君に触れたかったんだ・・・・・・」

 

そう言って、燭台切が優しく髪を撫でながら沙紀に触れてきた

 

「あ・・・・・・ン、っ・・・・・は、ぁ・・・・・・」

 

鶴丸の時とは違った感覚が、沙紀の頭を支配するかの様な錯覚に捕らわれる

角度を変えて、貪られるように何度もされる口付けに思考が麻痺していく

 

その時だった

 

「あッ・・・・・・」

 

ぴくんっと沙紀の肩が揺れた

いつの間にか着物の帯に手を掛けていたのか、鶴丸が沙紀の首元に唇を寄せたまま彼女の腰紐に手を掛けた

 

「あ、だ、だめっ・・・・・・!」

 

流石に、身の危険を感じた沙紀が慌てて鶴丸の手を抑えようとするが――――・・・・・・

それは、鶴丸の予想の範疇だったのか

 

「馬鹿だなぁ、沙紀・・・・・・そんな風にされても、煽られてる様にしか見えないから――――」

 

そう言って、しゅるっとそのまま腰紐が解かれる

はらりと、はだけた着物の隙間から、白い四肢が見えた瞬間、するっと鶴丸の手が沙紀の柔肌に触れてきた

 

「んん・・・・・・っ」

 

直に触れられて、沙紀がぴくんっと反応する

 

「沙紀は、ここが弱いんだよな・・・・・・」

 

そう言って、鶴丸が沙紀のふくよかな胸を舌で舐めた

 

「あ、ン・・・・・・っ」

 

突然の鶴丸の行為に沙紀が顔を真っ赤にさせる

すると、燭台切も面白そうに

 

「沙紀くん、ここが弱いの?」

 

そう言ってもう片方の胸にそっと触れてきた

 

「ぁ・・・・・・、や、やめっ・・・・」

 

かああっと、沙紀が更に顔を朱に染める

だが、それで彼らが止まるはずもなく

 

鶴丸が、その口で沙紀の胸の突起を甘噛みすると、そのまま舌で転がす様に吸い出した

 

「り、りんさ・・・・・・ぁ・・・ンン」

 

びくびくっと身体が反応したくないのにしてしまう

すると、それを見た燭台切が

 

「じゃあ、僕はこっちかな・・・・・・」

 

そう言ったかと思うと、そのまま鶴丸とは反対の胸を攻め始めた

 

「ぁあ・・・・・・ンン、ぁ、や・・・・・・っ」

 

両側から別の刺激が伝わってきて、沙紀がますます顔を赤らめる

知らず、その瞳にじわりと涙が浮かんできた

 

「泣いても・・・・・・ん、駄目だぞ」

 

「そうだよ、沙紀くん・・・・・・僕達を煽るのが上手いね」

 

鶴丸と燭台切の言葉に、沙紀が小さくかぶりを振った

 

「あお、て、な・・・・・・ンぁ・・・・・・ああ・・・や、ん・・・・・・」

 

意識がくらくらしてきて、視界が朧げになる

最早、誰に何をされているのかすら、判断できない

 

わた、し・・・・・・このままじゃ――――・・・・・・

 

何度も何度も意識が飛びそうになるのに

その都度、二人からの違う刺激が、沙紀の意識を覚醒させる

 

いっその事このまま、気を失えたらどんなに楽だろうか――――・・・・・・

そう思ってしまうも、鶴丸も燭台切も止めてはくれなかった

 

その時だった

鶴丸の手が回されていた腰から徐々に、足の方へと動いていく

 

「ん、あ・・・・やっ、りん、さ・・・・・・だ、めっ・・・・・・」

 

ゆっくりと、まるで沙紀が感じる場所を分かっているかのように

その手が沙紀のももに触れる

 

「あ、や・・・・・・っ」

 

沙紀が慌てて足を閉じようとした瞬間、鶴丸の足がそれを阻止するかの様に、足の間に入ってきた

 

「りん、さ――――」

 

慌てて沙紀が鶴丸の名を呼ぶが、鶴丸はその口元に笑みを浮かべ

 

「沙紀の考えそうな事なら、なんでも分かるから――――・・・・・・」

 

そう言って、そのまま すすっと指を彼女のももに這わす

その指が、秘所に触れるのに時間は掛からなかった

 

「あッ・・・・・・」

 

沙紀が瞬間、ぴくんっと反応する

慌てて手で脱げかけている着物を手繰ろうとするが、その手は燭台切によって止められた

 

「駄目だよ、沙紀くん・・・・・・。 そっちよりも僕を見て」

 

「え・・・・・・?」

 

言われる意味が分からず、沙紀が顔を上げた瞬間――――・・・・・・

そのまま燭台切からの口付けが降ってきた

 

「沙紀くん・・・・・・ずっと、こうしたかったんだ――――・・・・・・君が、欲しくて欲しくて溜まらない―――」

 

「燭台、切さ・・・・・・んん」

 

角度を変えて何度も何度も燭台切からの口付けされる

それと同時に、鶴丸の指が自分の秘所をなぞる様に何度も何度も繰り返されていくうちに

次第に頭が朦朧としてくる

 

「あ、ああ・・・・・・ン、ぁ・・・・・・は、や、やめ・・・・・・」

 

止めて欲しいのか、止めて欲しくないのか

自分ではもう判断出来なかった

 

「沙紀、こんなに濡れてる・・・・・・感じてくれてるんだな」

 

そう言って、鶴丸が嬉しそうに指に絡め捕られたそれを舐めた

 

「・・・・・・っ、り、んさ・・・」

 

つぅ―――・・・・・・と、知らず、沙紀の躑躅色の瞳から涙がこぼれた

そっと、その涙を燭台切がその口で拭う

 

「泣かないで、沙紀くん。 僕は君に泣かれたくないんだ」

 

違う

そうじゃない、と言いたいのに

言葉が出ない

 

泣きたい訳じゃない

私が言いたいのは――――・・・・・・

 

その時だった、ずくんっとお腹のあたりに違和感を感じた

今まで感じた事のないぐらいの――――・・・・・・

 

「あ、ああ・・・・・・っ、ン、あ、や・・・ん、っ・・・・・・」

 

下腹部が熱い

“痛い”とは異なる、別の感覚が沙紀を支配していった

 

「沙紀・・・・・・っ、絞めすぎだ、力、抜け」

 

鶴丸の指が自分の中に入ってくるその感覚に

それとも、もっと別の“何か”が沙紀を絡めとろうとしていた

 

「や、だめ・・・・・・りん、さ―――ぬい、てえ・・・・・・っ」

 

やっとの思いで、その言葉を発したが

 

「大丈夫だから、沙紀・・・・・・力、抜け・・・・っ」

 

「大丈夫だよ、沙紀くん。 僕たちに任せて・・・・・・」

 

そう言って、燭台切が再び口付けをしてきた

 

「沙紀くん、僕を見て・・・・・・」

 

そう言って、燭台切が舌を絡めてくる

 

「ン、ふ・・・・ぁ・・・・、燭台、切さ・・・・・・」

 

絡まってくる舌が、逃れたくとも逃れられず

吐息が交差する様に、角度を変えて攻められて

 

どう、応えていいのか

どう、拒めばいいのか

 

それすらもわからなくなる

 

「沙紀・・・・・・、もう、いいのか・・・・・・?」

 

「・・・え・・・・・・?」

 

何が? と、思った瞬間だった

ずんっと先ほどとは全然違う、何かが自分の中に入ってくるのを感じた

 

「あ、あぁ・・・・・・ン、待っ・・・・やっ・・・・・・」

 

自分が自分でない感覚に、困惑する

 

な、にこ、れ・・・・・・

 

今までに感じた事無い、その感覚に目の前がくらくらしてきた

 

「・・・・・・っ、沙紀・・・・・、しめ、過ぎだ・・・・・・っ」

 

「そ、そんな事言われて、も・・・・・・ああ・・・・・・ンっ」

 

鶴丸のそれが身体の奥の方を刺激してくる

全身が熱くなり、身体が自分のものではない様な錯覚に捕らわれる

 

「あ、ああ、ぁ、や、め・・・・・いっ・・・・ぅ」

 

「沙紀くん、力抜いて――――」

 

口付けを交わしながら、燭台切が優しくそう囁き掛ける

 

「――――っ、ぁ・・・・・・」

 

鶴丸がぐっと、自身のそれを沙紀の中へと最後まで入れると、「はぁ・・・・・・」と息を吐いた

 

「沙紀・・・・・・入ったから、平気、か・・・・・・?」

 

優しくそう問われるが、沙紀は首を左右に振った

お腹の奥の方が熱い ずくずくする

 

こんな感覚知らない

 

「り、りんさ・・・・・・」

 

「・・・・・・動くぞ」

 

そう言われた瞬間、更に熱を帯びた何かが沙紀の中でうごめいた

 

「ああ――――っ、んぁ・・・・・・、だ、だめっ、動かな・・・・で・・・・・っ。 あっ、や、ん―――・・・・・り、りんさ・・・・・・ああっ」

 

熱い

身体が、熱い 熱くてどうにかなってしまいそう

 

「鶴さんばっかり、ずるいなぁ・・・・・・僕にも感じさせてよ」

 

そういうなり、燭台切が後ろからすっと身体を近づけてきた

 

まさか・・・・・・

嫌な予感がして、沙紀が慌てて首を振る

その瞳には涙が溢れ出ていた

 

そんな沙紀を見て、燭台切が優しく沙紀の髪を撫でながら

 

「泣かないで、沙紀くん。 君を悲しませたくはないんだ――――・・・・・・」

 

「燭台切さ・・・・・・」

 

「でも、ごめんね」

 

瞬間、ずんっと下腹部に別の痛みが走った

 

「あぁ・・・・・・っ、ン、ぁ・・・・やぁ・・・・・・っ」

 

いつの間に入れ替わったのか

気付けば、鶴丸ではなく燭台切のそれが自分の中に入っていた

 

「沙紀く、ん・・・・・・。はぁ・・・・・・、力、抜い、て・・・・・っ」

 

ぐぐっと、鶴丸の時とは違う別の何かが沙紀の中で熱く渦巻く様な感覚に捕らわれる

 

「沙紀くん、動く、ね」

 

「え・・・・・・? や、あ、ああ・・・・・・っ、だ、めえ――――」

 

急に動かされて、沙紀の中で何かが弾けそうになる

それでも、尚押し寄せてくる燭台切が、息を荒くしながら、激しく動いた

 

ずん・・・・・・っ!!! と、身体の中の熱が更に悪化する

もう、いっその事このまま気を失えたらどんなに楽なのか――――・・・・・・

 

「沙紀・・・・・・」

 

「沙紀くん・・・・・・」

 

二人から優しく名を呼ばれ

沙紀が遠くなる意識の中、なんとかその涙で滲んだ瞳を薄っすらと開けた

 

「りんさ、ん・・・・・・、燭台切さん・・・・・・、な、んで・・・・・・」

 

どう、して

こんな事に・・・・・・

 

何故・・・・・・・・

 

 

 

「それはな、沙紀が―――・・・・・・」

 

 

 

それ以上は、何も聞こえなかった

 

 

    遠くで、名前を呼ばれた様な――――気が、した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ついに、こんなもの上げていいのか悩みましたが

折角なので、上げます

※あくまでも、「if」であることを大前提に!!! お願いします

※まじで、本編とは「何の関係も御座いません」

 

 

2022.09.27